仕事が遅い人が「良いと信じている3大悪習慣」 何かを始めるときのプランは「3つ」に留める

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たとえば、プロがチェスをする場合、5秒で考えた手も、30分かけた手も、86%は同じであるというデータがあります。つまり、いくら熟考しても結果はほとんど変わらないのです。このことは「ファーストチェス理論」と呼ばれています。

アウトプットをせず、失敗や成功体験を重ねていない人は、この直感力が育まれません。逆に正解だけにとらわれずにアウトプットしていけば、いつのまにかあなたのデータベースは蓄積され、直感力は伸びていきます。

自分にはまだそんな経験値はないと思う人も、何かを始めるときのプランは3つ程度に留めておきましょう。

計画を練ることより、アウトプットすることのほうがはるかに価値があります。失敗というデータベースも手に入り、改善のトライ&エラーも積めるので、あなたをはるかに成長させてくれます。

最近は、若者を中心に「マルチタスク」がもてはやされていますが、そもそも、脳は一度にひとつのことにしか集中できません。

スタンフォード大学のエヤル・オフィル博士は、「人間はマルチタスクなどしていない」「タスクからタスクへすばやく切り替えるタスクスイッチングをしているだけだ」と述べています。

タスクスイッチングをしていると、はたから見ればマルチタスクしているように見えます。しかし現実には、脳は一度に2つ以上のことに集中できないため、仕事の効率やスピードは落ちてしまうのです。実際、ハーバード大学の研究では「最も能率の高い社員たちは注意を向けるタスクを変える回数が少ない」と発表されています。

私の体験や研究でもそのとおりで、徹底的に「シングルタスク」で働いたほうが、はるかに仕事のパフォーマンスをアップさせることができるのです。

先ほどご紹介した「5秒ルール」を実践するときも、必ずひとつのタスクにフォーカスするようにしましょう。

デスクには座るな!つねにかかとを浮かせろ

アウトプット(行動)は、デスクやパソコン上だけで生まれるものではありません。現実を動かすすべての行為がアウトプットです。

仕事に行き詰まってしまったら、5秒ルールでデスクから離れ、誰かに解決策を聞くことだって、広い意味でのアウトプットです。5秒ルールで書店に駆けつけて、なぜ仕事が行き詰まっているのか、本で答えを見つけるのもいいでしょう。

『自分のやりたいことを全部最速でかなえるメソッド 高速仕事術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

なにより大切なのはグジグジと悩まないこと。目的に近づかないムダな選択や集中力の浪費をやめることです。

デスクの上で問題解決の糸口が見つからないのならば、そこはあなたが座っているべき場所ではありません。常にかかとを浮かして動き出せるような心意気でいることが大切です。

本書には、「インプットしたものは必ずアウトプットする」「すぐ改善する、何度もアウトプットする」を原則に、脳科学に基づいた仕事術のメソッドがたくさんあります。本書を読めば高速仕事術のノウハウをすぐに理解することができるでしょう。

脳は何歳になっても刺激を与えれば成長させることができます。ぜひ、試しに3日、高速仕事術のメソッドを1つでも2つでも実践してみてください。ハイパフォーマンスを発揮する自分に驚くはずです。

上岡 正明 経営者・個人投資家

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かみおか・まさあき / Masaaki Kamioka

1975年生まれ。3歳で母親を失い、小学校から家出を繰り返す。それも警察に保護されるまで誰も探しに来ない寂しい幼少期だった。放送作家を経て、27歳で株式会社フロンティアコンサルティングを設立。200社以上の企業ブランド構築を行う。一方で、元手200万円でスタートした株式投資では、リーマンショックと東日本大震災という2度の破算危機を持ちこたえながら独自の手法を確立し、投資歴25年で資産6億円に到達。MBAを保有し脳科学の研究も行っている。『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)、『最強の高配当投資』(SBクリエイティブ)など著書多数。「チャオ!」の挨拶から始まるYouTubeチャンネルは登録者数26万人に上る。

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