野球を学問する 桑田真澄・平田竹男著

野球を学問する 桑田真澄・平田竹男著

PL学園からジャイアンツのエースとして活躍した桑田が、大リーグから戻って早稲田の大学院に入ったところまではニュースになった。本書は入学までの思いといきさつ、大学院での1年間、そしてその成果を、指導教官との対談によって明らかにしたものだ。

若い頃から疑問を抱いてきたという「長時間練習、いじめ、体罰」の実態と受け止められ方を、プロと大学の選手にアンケートして統計処理し、展開したのがユニークだが、高卒で大学院へ入ったうえに、最優秀論文の評価まで受けた。野球でもそうだったが、理にかなったすさまじい努力とセンスは出色といってよい。

飛田穂洲の「野球道」を批判的に発展させた「練習の質の重視」「心の調和」「尊重」の三角形理論は多くのスポーツに活かせるだろう。対談は温かみと味わいがあって読みやすい。修士論文(残念ながら収録されていない)を指導者たちが読めば球界の発展に資するのではないか。(純)

新潮社 1365円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナショックの大波紋
  • 令和を生きる若者のための問題解決法講座
  • コロナショック、企業の針路
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
テレワーク総点検<br>コロナで広がる働き方格差

緊急事態宣言下で当たり前になった「テレワーク」。業種や職種によって実現度合いに大差がつき、この数週間で働き方の格差が広がったといえるでしょう。在宅勤務の課題を総点検し、コロナ後の働き方を考察しました。