だまされ上手が生き残る 入門! 進化心理学 石川幹人著
だまされるというと、ネガティブなイメージでとらえられがち。しかし、そこには生物が生き残るうえで賢い戦略が隠されていることを、本書は「進化心理学」で解明しようと試みる。
たとえば、茂みに太いひもが落ちていたとする。それを発見したとき、人はとっさに蛇ではないかと警戒する。近寄れば蛇ではなく、ひもだと判断できるが、近寄ってからでは蛇だった場合に対応が間に合わない。つまりあえて蛇だとだまされることで、危険を回避しているわけだ。「だまされ上手」が進化の産物だと説明できるゆえんである。
生物進化の仕組みに基づいて、人間の感情や行動原理を理解しようとする進化心理学をわかりやすく解説する。
光文社新書 819円
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