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「経営者の報酬」を減らして最低賃金を引き上げよ 衝撃!「中小企業の労働分配率80%」に潜む欺瞞

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まず2021年の例を紹介しましょう。

アメリカでは連邦政府の最低賃金は据え置かれたままですが、各州が相次いで最低賃金の引き上げを決定しています。26州が平均して8.5%も最低賃金を引き上げました。31.0%も引き上げたバージニア州の例もあります。引き上げていない州も含めて、就業者数によって加重平均すると、平均引き上げ率は4.3%になります。

さらに、バイデン大統領は4月27日、連邦政府と契約する業者の従業員の最低賃金を、現在の時給10.95ドルから15ドルに引き上げる大統領令に署名しました。

ヨーロッパでも最低賃金を引き上げる国が続出

EU27カ国とイギリスでは、18カ国が引き上げを実施しています。人口で加重平均した引き上げ率は3.0%で、引き上げていない国も入れて計算すると、引き上げ率は2.5%になります。中には、ラトビアのように16.3%も引き上げる国もあります。

欧米では2020年にも最低賃金を大きく引き上げています。EU28カ国の平均引き上げ率は5.2%で、アメリカでも5.1%引き上げられました(いずれも加重平均)。欧米ではもともとの最低賃金の水準が日本よりかなり高く、またコロナ禍のダメージも非常に大きいものでした。にもかかわらず、最低賃金を大きく引き上げる意義を国民が理解し、それをもとに各政府が英断を下したのです。

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【日本ではどうだったのか?】

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