サンリオ32歳社長が社内風土を痛烈批判した理由

12期ぶり最終赤字、改革をどう乗り越えるのか

今回は決算と同時に中期計画も発表した。2024年3月期に売上高530億円、営業利益30億円を目指すものだが、数値面ではないサプライズがあった。辻社長がこれまでの社内風土を厳しく批判したのだ。

辻社長は組織風土の改革を第一の課題として指摘した(Web決算会見の配信画面をキャプチャ)

中計のために実施した社員アンケートでは、「挑戦が称賛される社風」「会社の戦略や目標の明確性」「評価基準の明確性」「人材の適切な配置」などの点数が明らかに低かった。また、「みんな仲良く」、「Small Gift, Big Smile」といった企業理念への共感は最も高かったが、「企業理念の会社としての実践」の項目が低いなど、実行面の課題が浮き彫りになったのだ。

中計に並ぶ厳しい言葉の数々

辻社長はこうした点をまとめ、「トップダウン待ちで、部分最適の意識が強い組織。頑張っても報われない、失敗しても責任を問われない人事制度。これらが実行力を欠けさせている大きな要因だ」と指摘した。

「これまでの非合理な組織運営で低下した士気を高める」「旧態依然のライセンスビジネスにとどまっていた」「悪いものは捨て、第二の創業をやり遂げる」。ほかにも中計の資料には厳しい言葉が並ぶ。辻社長の就任は昨年7月だが、専務時代から「現状に対する危機意識は、社内の誰よりも強いつもりでいる」などと語っていた。社内風土への問題も以前から強く認識していたのだろう。

中計ではこの組織風土改革を第1の課題に位置付ける。実力主義を徹底するため、外部人材の招聘を進める。すでに役員クラスで新規に登用しているが、ほかにも専門性を持つ外資企業出身の人材などを数十人規模で採用する考えだ。

また、中計の最終年度には取締役と常務執行役員クラスを現在の平均65歳から40~50代、執行役員クラスは平均54歳から30~40代へ若返りを図る。人事制度の刷新や、部門を横断するプロジェクトも進行中だという。

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