プジョーSUV最新3モデル試乗で見えた人気の核心 ディーゼル、PHEV、EV…とバリエーションも豊か

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今回の試乗会場では、DS AUTOMOBILESブランドのフラッグシップSUV「DS 7 クロスバックE-TENSE 4x4」にも短時間ながら試乗できた。

PSAの中でもっともアヴァンギャルドなスタイルのSUV「DS 7 クロスバック」(写真:Groupe PSA Japan)

プラグインハイブリッドのメカニズムはプジョー3008と同じだが、各モードでの出力特性には違いが設けられていた。とくに日常領域で多用するゆっくりとしたアクセルペダル開度の際に発生する躍度(連続する加速度、加加速度)は上質さを狙ったDSブランドらしく穏やかだった。

ガソリン、ディーゼル、PHEV、EVのマルチ展開

こうした最新のプジョー事情から、グループPSAジャパンが日本国内でSUVラインナップを強化していることがわかった。しかし、今回の各モデルの駆動方式を確認すると、PHEVモデル以外は全車FF(前輪駆動)だ。

しかし、最低地上高はいずもれ高め(3008が175mm、リフターが180mm、2008は205mm)に確保されているし、各種電子制御機構によって、凍結路の坂道発進以外はスタッドレスタイヤで難なく走りきる実力がある。試乗会の会場に設けられていた特設オフロードコースでも各モデルの高い走破性能は確認できた。

試乗前の説明会での1コマ(筆者撮影)

さらに実用的な価格帯(2008が299万円~、リフターが339万円~、3008が397.6万円~)で、衝突被害軽減ブレーキにはじまる先進安全技術群も標準で備える。ここもプジョー人気を押し上げている理由だろう。とくに2008は国産SUV勢と価格、装備で拮抗し、走りの性能でも負けていない。電気自動車が選べることも大きな特徴だ。こうして、PSAグループではガソリン、ディーゼル、PHEV、EVとバラエティに富んだSUV戦略で突き進む。

対する国内メーカーの動きはどうか。すでに公表されているように日産はEV「アリア」を発売する予定で、パワフルな前後ツインモーター方式もラインナップする。また、PHEVでは三菱「アウトランダーPHEV」の新型が1年前倒しの2021年度中に国内導入されることが発表された。2021年のSUV市場は後半戦も話題に事欠かない。

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西村 直人 交通コメンテーター

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にしむら なおと / Naoto Nishimura

1972年1月東京都生まれ。WRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員。(協)日本イラストレーション協会(JILLA)監事。★Facebook「交通コメンテーター西村直人の日々

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