大坂なおみ「全仏棄権」では解決しない根本問題 テニス界は新たな問題に直面することになる

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自身のSNSを通じて全仏オープンの棄権すると発表したテニスの大坂なおみ。彼女にとっても、全仏オープンにとっても不幸な結果はどうすれば避けられたか(写真:The New York Times)

大坂なおみの全仏オープン大会棄権という結末は、テニス界の誰も望んでいなかったことだったが、現実となってしまった。

もっと上手にコミュニケーションをとりながら賢い選択をしていれば回避できていた事態だろう。しかし、スポーツ界でも最も有名な若きスターは、6月1日の夜、今年2戦目のグランドスラム大会を棄権する以外にいい選択肢はないという結論に至った。

世界ランク2位で現在23歳の大坂がこれまで苦手としてきたクレーコートで勝ち進むことはなくなり、代わりに2回戦の相手だったアナ・ボグダンの不戦勝となる。

ナブラチロワ「ただ非常に残念だ」

50年間の現役生活の中で、テニス界の騒動を数多く見てきた元ナンバーワンプレイヤーのマルチナ・ナブラチロワは、「何よりも、ただ非常に残念だ、彼女にとっても、トーナメントにとっても、そしてスポーツ界にとっても」と話した。「彼女自身、問題を回避するか最小限にとどめようと努力したが、結局は当初よりも問題を大きくすることになってしまった」。

大坂の問題について、現時点でその全貌を推測するのは賢明ではない。彼女自身、まだこの問題と向き合っている最中であり、ソーシャルメディアを通じた棄権表明の中では、セリーナ・ウィリアムズとの激戦を制して優勝した2018年の全米オープン以降、長い期間うつに苦しんできたことを明らかにしている。

明らかなのは、パリでのきっかけ(ただのきっかけだったとしても)は、プロスポーツ選手にとって欠かせない記者会見だったということだ。

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