競争力減退が著しい日本の航空業界、外資規制を撤廃すべきだ--ジョバンニ・ビジニャーニ IATA(国際航空運送協会)事務総長兼CEO


 二つ目は空港使用料等が値上がりするリスクだ。空港は独占市場。もし空港側ないしは政府側が値上げすると宣言した場合、航空会社側はそれをのむ以外に手がない。

航空業界は収益が5200億ドル相当の産業。そのうちの約1割に相当する540億ドルが空港使用料として毎年支払われているが、さらに多くの空港が値上げに踏み切ろうと動いている。

三つ目は輸送能力増強の問題だ。年内に業界全体で1400機の新機材が導入される予定だが、これは引退予定の機材数よりも多い。航空各社は効率的な輸送能力の調整を実施すべきだ。

また、稼働率の点からも考慮する必要がある。金融危機後、輸送能力の調整のほとんどが機材の稼働率を抑えることで実施された。

その後、短距離フライトで稼働率向上が見受けられるが、長距離フライトの稼働率はいまだ低いレベルにとどまっている。こうした潜在的な輸送能力の余剰が、今後も低い収益率の継続につながりかねない。

--日本の空港使用料は世界でも最高水準にあります。

今、最も関心を持っているのは(10月に国際線が本格オープンする)羽田空港の使用料だ。羽田国際線の使用料はトン当たり2400円になるが、これはコスト増になり歓迎できない。

日本にとっても二つの理由から問題だ。まず、前原誠司国土交通相自らが日本の競争力を高めたいとしているのに、使用料を引き上げることは決して競争力を高めることに寄与しない。

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