給料の出所を知らない人が稼げないのが必然な訳 今の会社に縛られ上司を喜ばせても仕方がない
会社が提供したモノやサービスを、社会で暮らす誰かが使ってお金を払ってくれることで、会社は売り上げをあげています。そしてその売り上げから、労働の対価として、会社で働く社員に給料を支払っているのです。
だから、本当のお金の出どころは、会社じゃなくて社会です。会社のどこかに巨大なプールがあって、給料用のお金が確保されているのではなく、常に新しいお金が入れ替わっているのです。
給料の主は、会社の外に広がる世の中。だから、給料を増やしたかったら、会社の上司を喜ばせたってしょうがない。世の中に暮らす人々をたくさん喜ばせることができて初めて、給料は自然と増えていく。これから働く君には、ぜひこのルールを覚えておいてほしいと思います。
“やりたいことを全部やれる”社会をつくろう
給料の話を続けましょう。
「一生一社」の時代には、収入源は1つに限られることが当たり前でした。
でもこれからは、同時に複数の職場から収入を得る働き方が主流になっていくはずです。
「(本業さえしっかりしてくれれば)副業してもいいですよ」とルールを変える企業が増えていて、同時に複数の組織で働いて、いくつもの肩書きを持つ人が増えてきました。同時複線型の働き方を選ぶ人を「パラレルワーカー」と呼ぶこともあります。
週に5日、8時間同じ会社で働くのではなく、週3日はA社で8時間、週2日はB社で3時間、加えて月末だけはC社で月10時間程度働く。そんな働き方が当たり前になってくるでしょう。
子育てや介護、病気の治療、勉強などと、仕事が両立できる働き方は、若い人にとってもシニアにとっても歓迎されるものです。複数の収入源を確保しながら、「ライフ」と「ワーク」のバランスを柔軟にデザインしていける世の中になっていくことには、僕も大賛成です。
ただ、「副業解禁」と胸を張って発表している企業に対して、時々言いたくなります。「そもそも、どこでどれだけ働くかは、その人の自由でしょう?」と。
「職業選択の自由」は憲法で保障されているのですから、企業が従業員を縛り付けるなんて憲法違反だと僕は思います。
僕が経営している会社では、副業はもちろんオーケー。むしろ、いろんな会社でいろんな経験を積んでくれたほうが、新鮮なアイディアが集まってくるからメリットが大きいと感じているくらいです。
中には一度辞めて戻ってきた“出戻り社員”もいるくらいです。退職者に対して「会社を捨てた裏切り者」と冷たくあしらう経営者も世の中にはいると聞きますが、理解に苦しみます。外の世界でもまれて、さらにパワーアップして戻ってきてくれた同志。そう思って迎えたほうが、お互いにハッピーなはずです。
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