「恋愛すごろく」を一通り体験した女性の最終結末

暗黒時代を経て43歳で結婚した女性の"選択"

「晩婚さんすごろく」その上り地点で見えてきたものとは?(イラスト:堀江篤史)

28歳のときに結婚したいと思った相手と別れてしまい、10年以上に及ぶ「暗黒時代」を経て、43歳で結婚を果たした女性がいる。

都内の大手メーカーで働く伊藤百合さん(仮名、46歳)だ。結婚してすぐに子ども授かり、システムエンジニアの正彦さん(仮名、44歳)と共働きの日々を過ごしている。

「私の職場はハイスペックな男性たちばかりなので、無意識のうちに結婚相手にも同じレベルを求めていたんです。長い婚活の中で結婚相談所には2社登録し、合わせて100万円は優に払っていると思います。でも、条件を取っ払ったら友人の紹介で今の夫と出会えました。自然体で一緒にいられる人です」

ハイスペック志向の原因になった2人

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キラキラと光る知的な瞳が印象的な百合さん。無意識のうちにハイスペック志向になっていた、と振り返るが、明確な原因になった2人の男性がいる。長女への期待が大きい父親と、20代後半で3年間ほど社内恋愛をしていた2歳年下の雄一さん(仮名)だ。

父親自身は中堅私立大学の卒業生で、関東地方の郊外で自営業を営んでいる。百合さんによれば「優しくていい人」なのだが、学歴重視で過干渉なところがあった。

「ご近所さんの話をするときも『早稲田のあの人は~』と大学名を付けていました。私はあまり期待に応えられずに短大卒です。父は『娘は嫁に行くまでは家にいるもの』という考えもあって、私がようやく一人暮らしをできたのは35歳のときです」

雄一さんと結ばれていれば何の問題もなかったかもしれない。彼は都内の有名大学卒で、実家は23区内にあり、見た目も百合さん好みで、車好きという点でも一致していた。

「最初は結婚のことは考えていなかったのですが、1歳上がるごとに意識するようになりました。そろそろ結婚したい、と伝えたこともあります。でも、彼からは『僕はまだ若いし』とお茶を濁されていました。仕事が忙しいという理由でデートを断わられるようになりましたが、そのときに他の人たちと飲みに行っていたことが社内だからわかるんです。あの頃は辛かったな」

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