相手を不快にする「喋りすぎる人」の悲しい心理 精神科医が忠告したい「話す」ことのリスク
2つ目は、沈黙に恐怖を感じすぎているときです。
沈黙することを極端に恐れるあまり、必要以上にしゃべりすぎてしまったことはないでしょうか。このような人は、ある意味、相手をよく観察しながら頑張って話をしているのだと思います。相手からポジティブな反応が出るまで、延々と話題や表現を変えながら、なんとか話を続けて間を持たせようとしているのです。
しかし、その話にはまとまりがなかったり、同じ話を何度も繰り返していたりするので、決して相手にとって心地いい時間にはなりません。しゃべりすぎは、ネガティブな結果にしかつながらないのです。
また、あなたがしゃべりすぎたぶん、相手が話をする時間を奪ってしまっていることを、忘れてはいけません。相手があなたにどうしても伝えたいことがあったのに、時間がなくて話せなくなり、不満を抱えてしまうこともあります。
では、しゃべりすぎてしまうことに悩む人は、どう改善すればいいのでしょうか。
まず、コミュニケーションでは、相手の話を聞くことが大切です。これは多くの人が実感しているのではないでしょうか。そのため、できる限りあなたが話をする時間は短いほうがいいのです。
では具体的に、1回のあなたの話の時間はどのくらいに収めるべきなのでしょうか。
アメリカの大手通信社であるAP通信が、2012年に実施した調査によると、18~45歳の成人の集中力時速時間は、平均で8秒であったことを報告しています。
この数字に驚かれたかもしれませんが、テレビCMが15秒で作られることが多いと考えると、そこまで大きく外れていない数字だと思えるでしょう。つまり、ダラダラとあなたが話をしすぎても、相手の集中力はすでに切れており、耳には届いても、頭では理解されていないのです。
このように考えると、あなたが1回で話をする時間は、10秒以内が最適といえます。
もちろん、あなたの話をすべて10秒以内で伝えることができるわけではありませんよね。もし10秒を超えそうならば、10秒を1つの単位にして、話を組み立てることを意識してください。
たとえば、30秒ならば10秒×3の意識で「序論・本論・結論」を、40秒ならば10秒×4の意識で「起・承・転・結」を、バランスよく組み立てるイメージです。
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