世界企業が次々と「大坂なおみ」を起用する理由 ナイキやLVMH、リーバイスは何に惹かれたのか

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彼女はさらに質問した。「ほかのドレッシングも季節限定ですか?」「サラダ'ハック'って何ですか?」「どちらが、人気がありますか、ケールそれともロメインレタス?」「スイートグリーンはどのくらいで腐りますか?」(それぞれの答え:「ほとんどはそうではない」「旬のドレッシングなど、材料を逆行分析で作り出す方法」「ケール」「2日後だが、10分炒めると、まるで新しい食べ物になる」)。

(写真:Jason Nocito, via Sweetgreen via The New York Times)

昨年、大坂はスイートグリーンとの契約に署名し、同社の株主になると同時に、同社初のセレブスポンサーとなった。両当事者は取り決め条件を明かすことは控えたが、スイートグリーンの創設者、ナサニエル・ルー氏は、会社は「彼女がある程度の投資をしてくれればと希望している」と述べた。

「何かの代表になるというのは大切です」と、ハイチ人と日本人の両親を持つ大坂は話す(彼女がスイートグリーンのためにデザインしたサラダ――材料はベビーほうれん草とトルティーヤのチップスなど――の収益の一部は、アジア系アメリカ人や、太平洋諸島民コミュニティ向けの食関連非営利活動に充てられる)。

マクドナルドやコカ・コーラとは組まない

「私が実際に信じるもの、実際に食べるものの代表になるというのは重要です」と、彼女はブランドとのパートナーシップについてこう語る。

「マクドナルドやコカ・コーラなどとは、けっして(パートナーシップは)しません。なぜなら、私はそうしたものを飲食しないので。スイートグリーンは3日に一度は食べます。そういうことは偽ることはできません」と、彼女は付け加えた。「うそを言えばいつでもわかってしまいます」。

昨年9月には、自身のマスクを通じて「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)運動」との結束を示しつつ、全米オープンを制した。企業スポンサーから見れば、これが転換点だった。立場を明らかにすることが、彼女のブランド価値を上げた。

その後すぐに彼女は、ハイプ・ビースト(流行の高級ブランドを着こなす人々)向けのオンライン・フリーマーケット、ベーシック・スペース(セント・ジョンのコートやレンジローバーなどが販売されている)と協力し、25歳の姉、まりがデザインした500枚のマスクを販売した。マスクは30分で売り切れ、売り上げはユニセフに寄付された。

「私たちは、私たちみんなが築こうとしているものをお互いに認め合い、尊重し合っています」と、ベーシック・スペースの創設者、ジェシー・リー氏は話す。「かっこよく、ユニークで、本物の何かをね」。大坂をスイートグリーンの創業者たちに紹介したのは同氏だった。

ブランドとのパートナーシップの多くには、まりが関わっている。大坂なおみがファッションスポンサーとデザインする洋服の下書きなどで協力し合う。まもなく始まるリーバイスとのカプセル・コレクションなどもそうだ。

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