コロナで「売れた」「売れなくなった」商品トップ30 ランキング最新版!売れ筋商品の変化をたどる

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今回、直近の3月22日週で、全品目でマスクを抑えて1位となったのは麦芽飲料だ。

麦芽飲料といえばネスレのミロ。昨年7月にツイッターでその栄養価の高さが話題になると、爆発的に売れ、生産が追いつかず9月に販売を休止した。11月16日に再開するも、需要の伸びはすさまじく、12月8日に再度販売を休止。次の販売再開は3月としていた。

このため、それ以降は流通在庫を吐き出す形が続き、2月15日週には前年比1.3%、つまり98.7%減に達したが、公約どおり3月に販売が再開され、3月8日週には662.3%に。その後は週を追うごとに落ち着きを取り戻しているとはいえ、3月22日週でもまだ前年比444.8%と高水準だ。

今回は販売再開から1カ月半が経過しても十分な供給が続いている。生産体制を大幅に増強しての販売再開だから、供給の絶対量は昨年のブーム勃発当時よりも格段に増えているはずだ。

このあと、どこかのタイミングで反動減に転じるのか、あるいは今後も前年を上回り続けるのか、注目のしどころではないかと思う。

「しわとり剤」が急伸した背景

3月22日週で、全品目で麦芽飲料、マスクに次いで3位に入ったのが「しわとり剤」。顔のシワ対策用の基礎化粧品ではなく、衣類のシワをとるミストである。

昨年は2月24日週に前年比127%を記録したが、その後は前年割れが続き、ボトムは5月18日週の57.5%。それが3月8日週に突然139.5%に上昇した。翌3月15日週は153.4%。3月22日週は161.0%と急伸している。

これまでずっと停滞していたのに、なぜ3月に急伸に転じたのか。この時期、花王がおしゃれ着用洗剤エマールの姉妹品として、2種類のミストの新製品を出している。1つは除菌効果のある「リフレッシュミスト」。もう1つが振りかけて指でしごくだけでスカートのプリーツがきれいにつく「カタチメイクミスト」。花王は渡辺直美さんを起用したテレビCMを大量に打ったので、記憶している読者の方も多かろう。

いつもならそろそろ冬物衣料をクリーニングに出そうかというこの時期に、このCMの効果は絶大だったのではないか。近年はビジネスウエアのカジュアル化が進む一方、スーツですら洗濯機で洗えるものが増えている。

次ページテレワークの機会増も影響?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事