コロナで「売れた」「売れなくなった」商品トップ30

ランキング最新版!売れ筋商品の変化をたどる

それでも夏物衣料に比べれば、ウールのスーツやジャケット、ボトムスなど、冬物衣料はまだまだクリーニング店のお世話にならざるをえないものが少なからずあったが、テレワークの機会が増えたことで、そもそもビジネスウエアを着る機会がいっそう減った。

何回も着ていないビジネスウエアをクリーニングに出すことには躊躇する心理が働く。財布の紐を締めたい気持ちに「密」を避けたい気持ちが重なって、クリーニング店に行かずに済むとあっては手が伸びるのではないか。

そして何より、アイロンかけは面倒くさいうえ、プリーツスカートに上手にアイロンをかけるハードルはけっこう高い。振りかけて指で伸ばすだけで女子中・高生の制服のスカートのプリーツがきれいに蘇るCMはかなりのインパクトだった。

そこで、同じく美容院に行かずに済ませるためのヘアトリートメントとともにグラフ化してみたところ、共通するのは、大量の人出が問題になった、9月のシルバーウィークに大きく落ち込んだ点のみで、他の時期は対照的な結果になった。

理由は明快で、クリーニングはまとまった需要が発生する時期が限られるのに対し、髪を整える需要は季節とは関係なく通年で発生するからだろう。

インバウンド需要消滅の影響が終焉

今回、最も興味深い動きを見せたのは医薬品だ。まずは3月22日週のトップ3。1位は酔い止めの鎮暈剤(ちんうんざい)で前年比149.0%。1年前は子ども連れの外出が激減したのでその反動増があったうえ、3月は社会全体の警戒感が緩み、外出が増えたことによるものだろう。

2位が鼻炎治療薬で140.9%。昨年よりも花粉の飛散量が増えたため。そして3位に入ったのが、女性用保険薬(124.8%)である。

女性用保険薬といえば小林製薬の「命の母」。Aが更年期用、ホワイトが生理前~生理中の不調改善用だ。100%を超えたり下回ったり、一定方向ではない動きが続いていたが、2月頃から上昇が始まった。

事情を発売元の小林製薬に聞いたところ、「Aもホワイトもこの1年、国内需要は着実に増加していた」のだそうだ。とくに「ホワイトはAに比べ、全体のボリュームが小さい分、伸び率は大きい」という。

背景にあるのは、PMS(月経前症候群)に対する社会の理解が以前よりは進んだこと。かつては若い女性がPMSの症状を口外することすらはばかられたが、近年はそのタブー感が薄れ、多くの女性が抱えている症状であることや、改善薬が普通に市販されていることも広く知られるようになった。

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