秘策はノート「嫌な事から逃げない子」育てるコツ 大人の価値観押しつけず、成功体験を積ませる

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

まず取り組んでもらったのは、自分で決めたことをやり抜くという経験でした。ハルカさんにはこれだけはやるという「自分との約束」を決めてもらいました。

ハルカさんが決めた約束は、「うまくいかなくても練習は休まない」 ということでした。「好きになる必要はない。練習に行き続けるという、自分で決めた約束は守ろう」と、約束を交わしました。

彼女と再会した半年後、中学生になっていました。彼女は卓球部へ入ったとのことでした。

ハルカさんは、「自分との約束を守っているうちに、嫌なことに耐えられるようになった」と、話してくれました。自分で決めたことを逃げずにやり続ける経験を積み、自己肯定感が育まれていったのです。

この自分との約束を「インサイドルール」と私は呼んでいます。これまでサポートした選手の中には、

「試合前に必ず部屋の掃除をする」

「毎朝5時に起きる」

といった、プライベートな内容のインサイドルールを設定していた例もあります。

壁を越えられる人間力を育てる

インサイドルールは「壁を越えることができる」という人間力を育てる力があります。「面倒くさい」「嫌だな」と感じるような内容をオススメします。競技面でも、生活面でも構いません。インサイドルールをきっかけにして、逃げそうなことに対しても、クリアしていけるメンタリティーを作っていきましょう。

この対策は将来壁にぶつかったとき、逃げずに立ち向かっていける自信を構築するものだと考えています。例えば、ノートに自分の感情、思考などを文字にして書き出すことで、心を整理することができます。ぜひ実際にノートに書き出してみて、自己肯定感を育んでいきましょう。

(画像提供:東洋館出版社)
次ページ大人の価値観ばかりを押しつけない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事