アンテナ、「スマホの絶対メディア」への挑戦 群雄割拠のニュースアプリ市場<その3>

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すぎもと・てつや●1967年生まれ。1992年早稲田大学社会科学部卒業後、リクルート入社。2000年マクロミルを設立し、代表取締役社長に就任。2005年代表取締役会長、06年取締役ファウンダーを務めた後、2009年に代表取締役会長兼社長に復帰(現在は取締役会長兼代表執行役社長)。2012年2月にグライダーアソシエイツを立ち上げ、社長CEOを務める。

こうした大きなチャンスに気づきながらも、マクロミルという上場企業では株式市場への報告義務もあり、思い切った新規投資をしにくい。杉本氏はマクロミルの一事業として立ち上げるのではなく、別会社として2012年2月にグライダーアソシエイツを立ち上げ、5月にアンテナをリリースした。その後2014年に入ってローラを起用したTVCMを実施し、直近6月時点でのダウンロード数は350万となっている。

■アンテナ事業データ
ダウンロード数:350万
月間アクティブ率(MAU):非公開
日次アクティブ率(DAU):非公開
エンゲージメント率(DAU/MAU):非公開
ユーザー層: 20〜30代が中心。男女比はほぼ半々
提供媒体数:約250
独自編集部の設置予定:なし
海外展開:あり(具体的には未定)

アンテナは、雑誌風のデザインを採用し、「ニュースアプリ」ではなく「キュレーションマガジン」を謳う。約250の提供媒体から約700本の記事を毎日配信するが、時事性のあるニュースの比率は低く、生活を豊かにする「ライフスタイル、ファッション、休日の過ごし方」にまつわるコンテンツの比率が高い。女性ユーザーが約半数である点も、今回の特集で扱う他のキュレーションアプリとは一線を画す。今後も提携媒体社数は広告の閲覧数とのバランスを見ながら増やしていきたいという。

編集部は置かない。行うのは編成

アンテナでは編集部独自コンテンツは持つ予定はないが、社内で「編成」という言葉がよく飛び交うという。

「TV番組の編成を意識して、1日の中でも時間帯によって配信するコンテンツを決めています。朝はニュースを多めに、昼はワイドショー、夕方は生活密着型、夜はじっくり読みたい記事やバラエティなど、生活リズムに合わせた配信を心掛けています。記事だけではなく、動画やラジオも今後積極的にラインナップに入れていきます」

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