関係者が語る「ビル・ゲイツ氏」離婚前の疑問行動 女性部下にアプローチ、会議で妻を軽視…
カスケードは株式、債券、ホテル、広大な農地等の資産を所有し、ゲイツ夫妻のお金をその他の投資会社にも投じていた。そのうち1社はラリー・キャピタル社というベンチャー・キャピタルで、カスケードが入っているワシントン州カークランドの同じビルに拠点を置いている。
ラリー・キャピタルは近くの自転車店の持ち株を保有していた。2017年、自転車店の店長だった女性は弁護士を雇い、弁護士はゲイツとフレンチ・ゲイツ宛に手紙を書いた。
問題女性とは和解に至ったが…
訴えの内容を知る3人によると、この手紙には、ラーソンが自転車店店長に性的ハラスメントを行った旨が書かれていたという。手紙には、この女性は自分で問題に対処しようと試みたもののうまくいかず、ゲイツ夫妻に助けを求めたと書かれていた。もし問題を解決してくれなければ、女性は法的手段に出る可能性があると、手紙には書かれていた。
2018年には女性と和解に至り、女性は金銭の支払いと引き換えに守秘義務契約書にサインしたと、3人は話す。
ゲイツがこれで一件落着と思った一方、フレンチ・ゲイツは結果に不満だったと、事情を知る2人は語る。フレンチ・ゲイツは女性の訴えとカスケードの社内文化について独立の調査を法律事務所に依頼。調査中ラーソンは休職扱いとなっていたが、やがて復職した(調査によりラーソンの潔白が証明されたかどうかは明らかとなっていない)。ラーソンは現在もカスケードを統括している。
ラーソンの広報担当者はコメントしなかった。
和解から約1年後―そしてフレンチ・ゲイツのコラムが掲載されたタイム誌の発行から2週間弱後―ニューヨーク・タイムズはゲイツとエプスタインとの関係を詳細に伝える記事を掲載した。
同記事では2人がエプスタインのプライベートジェットで旅をしたり、ニューヨークシティのエプスタインのタウンハウスでの深夜のパーティーに同行したりと、数回におよび一緒に過ごしていたことを報じた。
「彼のライフスタイルは私とはまったく異なり、魅力的なところもあるが、私には合わないだろう」とゲイツは2011年、初めてエプスタインに会った後に同社社員らにメールで伝えていた(ゲイツの広報担当者アーノルドは当時、ゲイツはエプスタインとの関係を後悔していたと述べた。アーノルドは、ゲイツは飛行機がエプスタイン所有のものだと知らなかったこと、またゲイツはエプスタイン邸のユニークな装飾について語っていたのだと語った)。