若者たちが「環境問題」の常識を変えていく背景

「地球温暖化対策」で私たちが取り組めること

地球温暖化対策のために私たちが取り組めることとは(写真:pixabay)

地球温暖化対策のために私たちが取り組めることとして、たとえば節電やエコバッグの使用などが上げられる。しかしそれだけでは大幅なCO2削減につなげることはむずかしい、という現状もある。

「地球温暖化解決のためには個々人の努力よりも、従来のシステムとこれまでの常識を変えることが重要」だと考えるのは、国立環境研究所 地球システム領域で副領域長を務める江守正多さんだ。

今回は、江守さんとリディラバ代表の安部敏樹が対談を実施。環境問題におけるシステムや常識を変えていくことの重要性、若者の意識や取り組みの変化などについて語った。

<江守正多さん>
1970年神奈川県生まれ。1997年に東京大学大学院 総合文化研究科 博士課程にて博士号(学術)を取得後、国立環境研究所に入所。現在、地球システム領域で副領域長を務める。社会対話・協働推進オフィス(Twitter @taiwa_kankyo)代表。専門は地球温暖化の将来予測とリスク論。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第5次および第6次評価報告書 主執筆者。著書に「異常気象と人類の選択」「地球温暖化の予測は『正しい』か?」、共著書に「地球温暖化はどれくらい『怖い』か?」「温暖化論のホンネ」等。

 

エコな活動だけでは地球温暖化は解決しない

安部敏樹環境問題に高い関心のある人たちは、日常生活のなかで「環境によいことをしよう」という意識を持って行動していることも多いと思います。江守さんは、そういった行動は、実際に環境問題を解決するために役立っていると思いますか。

https://journal.ridilover.jp/issues/500?journal_user=journal_user_3691&journal_token=20200318134226P5qtOfamzjWgkEvnKY
当記事は「リディラバジャーナル」からの転載です(元記事はこちら)。同サイトは有料会員制メディアです。リディラバの考え方はこちらをご覧ください。

江守正多:私たちが地球環境をよくするためにできることとして、たとえば「電気をこまめに消しましょう」「冷暖房の利用は控えめに」「排気ガスの出る車に乗らないようにすべき」などと言われていますよね。

もちろんこれらのことは無意味ではありませんし、多くの人に環境問題への関心を持ってもらうことは必要です。一方で、世の中の数%の人たちがそのような取り組みをしたからといって、実際にどれくらいCO2が減るのかという疑問はあります。

たとえ多くの国民が環境に配慮して生活したとしても、それだけでCO2の排出が大幅に減るわけではありません。

本当に必要なのは、国民一人ひとりがエコな取り組みをすること以上に、いまのシステム自体を変えること。わかりやすい例でいうと、エネルギーのつくりかたを変える。つまり、火力発電を太陽光発電や風力発電に置き換えていくといったことです。

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