ヴェゼル納車は2022年?!「納期遅れ」頻発の訳 ジムニーにハリアー…納期遅延はなぜ起こる

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最近のホンダには、似たような売り方が多い。軽自動車のスポーツカー「S660」は、2021年3月に特別仕様車の「モデューロXバージョンZ」を発売すると同時に、「S660の生産は2022年(来年)3月で終了する」と発表した。

購入希望のユーザーは「生産終了が2022年3月なら、半年前の2021年9月頃に契約すれば十分間に合う」と考えただろう。ところがS660は生産規模が小さいから、生産終了が明かされた2021年3月の時点で、販売店では「納期はノーマルグレードが10月末、モデューロXバージョンZはそれ以降」と案内していた。

さらに3月下旬に改めて問い合わせると、「2022年3月までの生産枠はノーマルグレード、モデューロXバージョンZともにすべて埋まり、もはや新車では購入できない」といわれる始末。

S660最後の特別仕様車「Modulo X Version Z」(写真:本田技研工業)

ホンダは2021年5月末日といった期限を決めて受注を行い、それまでに注文したユーザーには、責任を持って生産・販売すべきだったのではないだろうか。

このほか、ホンダのスーパースポーツカー「NSX」について販売店は、「生産規模が小さく、納車は短くても注文から1年半、長ければ2年以上になる。お客様に迷惑をかけるので、販売会社のホームページにはNSXの情報を掲載していない」という。たしかにNSXは、メーカーのホームページには掲載されるが、販売会社の車種ラインナップからは省かれている。

また「シビックタイプR」は、抽選で販売してユーザーから批判されたことがあるが、販売店からは「多数の業者が申し込んでプレミアム価格の中古車が出まわり、本当にほしいお客様には行きわたらなかった」という話を聞いた。

以上のように、ホンダは優れた商品を開発するものの、納期の遅延などによって購入しにくい状況となることも多い。特にヴェゼルのような求めやすい車種は、納期が長引くと多くのユーザーを困惑させる。

納期が長いといえばジムニーも……

ユーザーを待たせる車種として、軽自動車で悪路向けSUVのスズキ「ジムニー」と、その登録車(普通車)版の「ジムニーシエラ」も挙げられる。

1.5リッターエンジンを搭載するジムニーシエラ(写真:スズキ)

両車は2018年7月に発売され、その直後に納期が最長1年半まで遅延した。発売から約3年を経過した2021年4月時点でも、納期は縮まっていない。

販売店では「ジムニーの納期は、シエラも含めて今でも約1年と長い。発売当初に比べると生産規模を増やしたが、縮まっていない」という。

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