「自分だけの強み」を見つけるための17つの質問 自分の「才能のタネ」を見つけられる人の視点

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仕事がない状態が長期間続くと、その間の収入が途絶え、人と会う機会も減り、退屈な日々を過ごすことになります。

そんなとき、こう思うのです。

仕事こそが自己の認識を決め、自分の満足感に大きく影響していたんだな、と。そう気づいたとき、本気で、そして必死に自分を見つめなおすことになります。違う言い方をすると、それしかやることがなくなる。

「もしも何も制約がないのならば、自分のこだわりと欲求は何か?」

「自分の強みを生かせる環境とは?」

「これから、どんな人生を送っていきたいのか?」

「そのために、自分の強みをどのように使っていくのか?」

といったふうに。

失敗することは挑戦した証拠と解釈される

僕は、キャリアにおいて失敗を経験しないと信用されないと考えています。

失敗するということは、つまり挑戦をしているということと解釈されるからです。そして失敗のたびに再起してきたということが証明されるからです。

失敗をしない人間はいませんから、とくに海外の企業では人材のそこに着目します。一方で日本のビジネスの現場では、あまり、そういう見方がされない印象を受けます。

7度の転職は、全部が自分にとって輝かしいというものではありませんでした。中には苦しい選択もありました。

しかし、苦しいときにこそ、才能のタネを見つけるエネルギーは湧いてきます。もし今、あなたが困難に直面している、あるいはどん詰まりの状況であれば、それは才能のタネを見つける機会です。才能を見つける最短距離にいると考えましょう。

リストラされたり、お金がなくなったり、病気になったり、恋愛で絶望したり……。

そんなとき、人は「このままでいいのだろうか?」と考えるようになります。物事が自分の思いどおりにいかず苦しいときに初めて、私たちは自分の中にある自分と本気で向かい合うことになります。ふと立ち止まったときこそ、「才能のタネ」が発見される可能性が高まります。その機会を逃さないでください。

7度の転職は僕にこんな“贈り物”をくれました。

それは、僕自身の才能のタネ「個別対応が得意な特性」と、業務で必要に迫られて身に付いた、いわば経験によって育まれていった才能のタネ、「日本市場に適したやり方を見出す能力」を自覚させてくれたことです。

海外企業が日本で製品を販売しようとするとき、いくら海外では人気のものであっても、多くの場合、そのまま持ち込んだだけではヒットしません。これを日本で売るにはどうしたらいいか。日本市場に適したやり方、それを考える力です。

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