担任に不満の親に捧ぐ「モンペ化しない」対処法 誰に相談する?担任を変更してもらえる?
とはいえ就学校が変わっても、通学手段は自助努力してください、となるのが現実です。くまさんがおっしゃったように歩いてでもいける距離に学校があるのならば、転校を勧めたい気持ちもわかります。
最近は特認校という制度も広がっていますね。「この学校は自治体内のどこから来てもいいという学校」のことです。これは学校の存続、地域の活性化などを目的にしている場合が多いですが。
くま:心配なのは、「合わない」のレベルです。正直に言うと、「完全に合う学校」なんてないんですよね。よほどの場合であれば変わったほうがいいですが、場を変えるのは大賛成ですが、それがある意味手軽な選択肢になると、何かあったら次の場所、誰か合わない人がでてきたら次の場所、となるとこれは子どもの負担が逆に大きいですよね。
鬼澤:例えば、いじめやトラブルの場合、なんで加害者じゃなくて、私が最終手段として転校しなければならないのだ、という声が当たり前ですがあがります。一方、法律上強制ができないので、被害者側が動くことで改善に向かうならありなのではないか、という論理は理解できますが、いろいろ思うところはあります。
小野田:そうですね。基本的には子どもの意志がいちばん大事ですよね。「新しい所でがんばれる?」。ここには親子の関係として、子どもの意志をどれだけ尊重してあげるか、というのが大事ですよね。
学びの質と環境が保障されないなら改善を訴える
くま:また、自治体によって違いはあると思うのですが、要請されたからすぐ学校変える手続きに入るかというとそうではないですよね。1人がOKなら、「他にもどんどん変わりたい!」となる……ことは聞いたことはないですが、可能性としてはありますよね。
個人的なまとめとしては、学びの質と学ぶ環境が保障されるなら、いたずらに変えることがいいことだとは思いません。このいずれかがない場合は相談するべきですし、改善を訴えてよいと思います。
鬼澤:いろいろ述べてきましたが、就学の変更は、変えないところは変えないでしょう、と個人的には思いました。裁量なので自治体によると思います。こういうケースでは就学変更を一緒に考える、というような基準を明確にもっていればいいのですが。
小野田:私の実感ですが、「〇〇さんが学校変えた。じゃあ私のところも」ということはあまりないと感じます。
教育委員会や学校にお願いしたいのは、まず、移りたいという理由になっている事実関係を確認して、子どもの意志も確認し、それらが妥当なものだと認めたうえで、親御さんがそうしたいのであれば、最終の調整作業をするということです。
そのうえで、事前に考えたいのは「移る先はどこ?」という話ですね。体験見学も柔軟に実施しているところもあります。
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