営業時間の短縮要請「飲食イコール悪」は本当か 外食チェーン社長が語るコロナ対策の問題点

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「時短に効果があるのか疑問」と訴えるワンダーテーブルの秋元巳智雄社長(編集部撮影)
2020年3月に政府が開いた「新型コロナウイルス感染症の実体経済への影響に関する集中ヒアリング」。外食業界代表の1人としてヒアリングに参加したのが、ワンダーテーブルの秋元巳智雄社長だ。
同社はローストビーフ高級店「ロウリーズ・ザ・プライムリブ」などを国内で44店舗運営する。その経営のかたわら、秋元社長は有志とともに外食業界への支援を求めてロビーイング活動を行ってきた。
コロナ感染防止対策の「急所」とされた当事者の目に、政府の動きはどう映っているのか。

一律の時短要請は大ざっぱすぎる

――飲食店に対する営業時間短縮の要請が再び強くなっています。政府や自治体の動きをどう受け止めていますか。

午後8時や午後9時までの時短営業を一律に求めるのは、政策として大ざっぱすぎるのではないか。店舗の状況によって感染リスクは異なるはずで、そのリスクに見合った感染防止策をお店や顧客がとっているかどうかのほうが重要だと考える。

時短の効果が本当にあるのかも疑問だ。ラストオーダーの時間の前後はむしろ顧客が集中する。アメリカのニューヨーク市などは、店舗面積に対して使用できる客席数を感染者数の増減に応じて制限するようにしている。こちらのほうが時短より理にかなっているのではないか。

東洋経済プラスの連載「崖っぷちの外食」では、この記事の続きを無料でお読みいただけます。連載ではコロナ禍で苦境にあえぐ外食業界にまつわる課題を取り上げています。

・インタビュー/ロイヤルホールディングス 菊地唯夫会長
・インタビュー/ワンダーテーブル 秋元巳智雄社長
・経営悪化度ランキング①/「売り上げ半減企業が約20社も」
・経営悪化度ランキング②/「外食企業の多くが自己資本を失った」
・「第4波」直撃の大阪、飲食店に広がる阿鼻叫喚

 

【情報提供のお願い】東洋経済では、外食業界が抱える課題を継続的に取り上げています。こちらのフォームでは飲食店経営者や従業員の方々からの情報提供をお待ちしております。
中尾 謙介 東洋経済 記者

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なかお・けんすけ

1998年大阪府生まれ。現在は「会社四季報」編集部に在籍しつつ水産業界を担当。辛い四季報校了を終えた後に食べる「すし」が世界で1番美味しい。好きなネタはウニとカワハギ。

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