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「遺伝子で人生がほぼ決まる」と思う人の大誤解 人が生存できるようDNAは変化する環境に適応

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マクドナルドの黄色い看板を見ると、お腹が空いていなくても無性にハンバーガーやポテトを食べたくなり、購入してしまうというようなことにも同じことがいえる。

こういうことが起こるのは、私たちが無意識のうちに、シンボルとなるキュー(暗示)を食べ物(報酬)とつなげ、日常生活で使ってきたからなのだそうだ。

キューと報酬がペアになることを「連合学習」といい、連合学習すると、キューを見たり聞いたりするだけで無意識のうちに報酬を期待するようになるわけだ。こうした連合学習にも、エピジェネティクスが関わっているというのだ。

薬物をやめられないのは意思の弱さなのか

そして、それは「やめられない薬物」や、生田氏が「合法薬物」と称しているアルコールなどにもあてはまる。

『遺伝子のスイッチ: 何気ないその行動があなたの遺伝子の働きを変える』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

たとえば薬物をやめた人が再び手を出してしまうと、私たちは意思の弱さを指摘するかもしれない。だが、そうではなく、薬物摂取によって彼らの脳内になんらかの“重大な変化”が起こり、その状態が長く続いていると考えざるをえないと生田氏はいうのだ。

だとすれば、エピジェネティクスが大きな影響を与えている可能性は低くない。彼らの脳内において、薬物の摂取によって遺伝子の読み方が変わるエピジェネティクスが起こっているのではないかということである。

そのことについて、本書で多くのページが割かれているのも、それが決して空論ではないからなのだろう。

だから、スターバックスのロゴである2つの尻尾のある人魚は、強く条件づけられたキューとなって食欲の引き金を引く。私たちがコーヒーを購入する気になるのは、キューと報酬がペアになったからだ。
(中略)覚醒剤の使用歴のある受刑者のケースでは、「クスリ仲間と会う」「クスリ仲間からの連絡」がキューであり、薬物の使用が「報酬」に相当する。食べ物への過剰な欲求と薬物への渇望は、しくみが、あまりにもよく似ていることがわかる。
(121〜122ページより)

キューによって報酬への渇望が湧き上がるというわけで、たしかにそれは私たちの日常の至るところに確認できることであるといえそうだ。

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