「遺伝子で人生がほぼ決まる」と思う人の大誤解 人が生存できるようDNAは変化する環境に適応
生田氏によれば、このスイッチのユニークなところは、環境の変化に応じてDNAの塩基配列を変える(変異)ことなく、遺伝子の使い方を変えることにあるのだそうだ。具体的には、このスイッチはDNAにタグをつけたり、タグを外したりすることによって遺伝子のオンとオフを迅速に切り替えるというのだ。
人が生存を続けられるように、DNAは変化し続ける環境に適応しているということなのだ。
環境に順応する
だが、ここで疑問が生じるかもしれない。せっかく遺伝情報を担っているDNAがあるのに、どうしてわざわざDNAにタグをつけたり外したりする必要があるのかということだ。
この疑問について生田氏は、それは「人が生き残るために必要だからだ」と答えている。
そこで、タグの活用が発明されたのであろうという推測である。生田氏によれば、タグをDNAにつけたり外したりするのにはさほどの時間は必要ないらしい。また、それによって遺伝子のオン/オフをコントロールできるなら、新しい環境に対する迅速な対応が可能になる。
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