「気弱でノーと言えない人」が自分を守る対処法 もし無茶なお願いをしてくる相手に出会ったら

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断れない性格の「気弱さん」はどう対処したらいいのでしょうか(写真:Graphs/PIXTA)
自分に自信がないことが原因で、生きづらさを強く感じている――。そういった「気弱さん」が、降りかかってくる困難から自分自身を守るには、どのようなコミュニケーション作法を身につけたらいいのでしょうか。スピーチライターの蔭山洋介氏が上梓した『「気弱な人」の失敗しない話し方』より一部抜粋・再編集してお届けします。

「守り」のコミュニケーション術を身につける

コミュニケーション術というと、自分の意見を堂々と話したり、相手をわかりやすい言葉で説得して商品を販売したりすることを目指す「セールストーク」のようなイメージがあるかもしれません。話し方の本の大半は、そのような積極的な「攻め」の話し方を紹介しています。

例えば、お笑い芸人の中田敦彦さんは、YouTube大学で華麗なプレゼンテーションを披露して人気を集めています。YouTube大学では、本の内容をホワイトボードに書いたアウトラインに沿っておもしろおかしく話していくのですが、ほぼ間違いなく、著者がしゃべるよりも、より興味深く伝えられていると思います。

あんなふうに話せたらなあと思うかもしれませんが、気弱さんが目指しても簡単には習得できませんし、そもそも目指す必要もありません。

気弱さんにとって重要なことは、巧みな話術を身につけることではなく、コミュニケーションの中で発生する同調圧力、「私はこう思うんだけど、あなたもそう思うよね?」とか「これ、やってくれるよね?」というものに対して、「そうは思わない」とか「やりたくない」と伝えられるようになること、ただこの一点だけなのです。

もちろん話術を身につけてもいいのですが、それは気弱さんの気弱を克服することと、ほとんど関係がありません。実際、セミナー講師として活躍している気弱さんもいます。セミナー講師ですから、熟練した話術を身につけていますし、原稿どおりであれば場をリードする力も持ち合わせています。

しかし、このような話術は、原稿があればこそです。同調圧力の中で意見を求められたり、お願いされたりすると、結局自分を貫けず、苦しい思いをします。攻めの話術では、気弱さんに降りかかってくる困難から自分を守ることができないのです。

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