ドイツVS日本、中国の「乗用車市場」を巡る争い

BMWは初めて世界販売の3割超え、VWは4割超

BMWは2020年の世界販売台数に占める中国の比率が初めて3割を超えた(写真はBMWの中国向けウェブサイトより)

ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は3月16日、2020年の通期決算を発表した。これにより、ドイツの3大メーカーであるVW、ダイムラー、BMWの業績が出そろった。3社の決算報告書から浮かび上がるのは、ドイツ車にとって中国市場の重要性がますます高まっている実態だ。

新型コロナウイルス大流行により、世界各国の自動車販売は程度の差こそあれ深刻な打撃を受けた。そんななか、(新型コロナの早期封じ込めに成功した)中国では2020年後半から自動車販売が急回復。ドイツ3大メーカーの業績回復を後押しした。

例えばVWは、2020年に中国で380万台を販売。これは同社の世界販売の41%に当たる。VWの欧州、北アメリカ、南アメリカでの販売台数は2019年より20%近くも落ち込んだが、中国は9.1%減にとどまった。

ダイムラーの乗用車ブランドであるメルセデス・ベンツは、2020年の中国での販売台数が世界販売の36%を占めた。3社のなかでは相対的に中国依存度が低かったBMWも、2020年は世界販売の33.5%が中国となり、初めて3割の大台を超えた。

日本メーカーの追撃で市場シェア僅差に

ドイツメーカーにとって中国は歴史的に重要な市場だ。外資系メーカーとして最も早い1984年に進出したVWは、中国の乗用車市場で不動の首位の座を守ってきた。しかし近年、日本メーカーが市場シェアを着実に伸ばしており、ドイツメーカーの地位を脅かしている。

中国汽車工業協会のデータによれば、ドイツ系乗用車の市場シェアは2017年には19.6%と、日系乗用車に2.6ポイントの差をつけていた。しかし直近の2021年1~2月のシェアはドイツ系が22.1%、日系が21.9%と、差がほとんどなくなってきた。

本記事は「財新」の提供記事です

「日本車がシェアを伸ばしているのは、人気の高いSUVの品ぞろえが充実していることが大きい。また、日本メーカーはハイブリッド車(HV)のローコスト生産に長けており、2020年はHVの販売が好調だったことも追い風になった」

財新記者の取材に応じた自動車販売の業界団体の幹部は、そう分析する。

(財新記者:劉雨錕、包蕾)
※原文の配信は3月17日

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