LINEの既読「気になる人」「気にならない人」の差 どうすれば不安や怒りから解放されるのか?

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LINEの「既読」が遅いことに悩む人の特徴とは?(写真:アン・デオール/PIXTA)
LINEの既読が遅いことに対してイライラする人がいた場合、どう付き合えばいいのか? 心理カウンセラーの大嶋信頼氏の新刊『「悩みすぎる」人のトリセツ あなたとまわりの不安を一瞬で0にする』から一部抜粋・再構成してお届けします。

メールの返信やLINEの「既読」が遅いだけで、何度もスマートフォンやパソコンを開いてはチェックして「あー、また来ていない!」と気にしてしまう方がいます。

「そんなの気にしたら、どんどん気になって相手の気持ちに振り回されちゃうから、もうやめたほうがいいよ」とアドバイスしても「でも、だって」と聞く耳を持ちません。

むしろ、そんなことを言えば言うほど「ちっとも私の気持ちをわかってくれない!」といじけて、LINEの既読を数分ごとにチェックするようになり、メールの再読み込みボタンを頻繁に押すようになってしまいます。

「既読の遅れを恐れる人」の心理

これは「相手の気持ちを考える」ということで、ちょっとでも相手の返信や既読が遅いと不安になったり、苦しくなったりしてしまうからです。

「え? 相手の気持ちを考えるなんて普通でしょ?」と思いますよね。でも、こういう人は、ちょっとした既読の遅れで「私は嫌われているかも」とか「私の文章で相手が怒っているかも」と、相手の否定的な感情を想像してしまいがちです。

「嫌われた」とか「怒っている」や「自分が相手にされない」と、勝手に相手の気持ちを想像すると、今度は「なんで私が嫌われなきゃならないの!」とか「あんなことで怒るなんて最低!」や「何を偉そうに!」などと怒りが湧いてきます。

そして「相手のことなんてどうでもいいや!」と、一旦は怒りで相手を断ち切ろうとするのですが「やっぱり私が悪かったかも」と、不安と罪悪感が襲ってきて「チェックするのがやめられない!」と、そのことから目が離せなくなってしまうのです。

人間の脳は「相手の脳の状態を真似する」という機能があります。だから、相手の不安や怒りが近くにいると、うつってきて「近くでLINEをチェックされていると落ち着かない」とか「なんだかだんだんイライラしてきた!」と、LINEをチェックし続ける人のことが気になってしまいます。

そこで、相手の不安を和らげるために声をかけても、相手は既読や返信をチェックし続けます。こちらは時間と労力を無駄にされている感じになって「ムカつく!」と、LINEをチェックする相手の不安に振り回されてしまうのです。

でも、多くの人は「この怒りや不安は、相手の脳の真似をしている」なんて想像もしません。だから「自分がおかしい」と不安になって、振り回されてしまうのです。

次ページ返信や既読に悩む人がやっていることは「独り相撲」
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