LINEの既読「気になる人」「気にならない人」の差 どうすれば不安や怒りから解放されるのか?

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返信や既読が気になるという人への対応は「あーあ、相手の気持ちを想像すればするほど不安になるんだな」と、放置しておくのがいちばん効果的です。そういう人は、勝手にLINE相手の気持ちを想像して「独り相撲」をとっています。

「ああでもない、こうでもない」と、相手の気持ちを考え、怒りと不安のあいだを行ったり来たり繰り返しているだけです。独り相撲なので力が均等だから「いつまで経っても勝敗がつかない!」と、ずっと続けることができてしまいます。

その土俵に上がってしまったら「あれ? 自分がいつの間にか対戦相手になっちゃった!」と相手の怒りを買ったり、不安を請け負わされたりして負けてしまいます。

相手の頭の中の相撲なので、絶対にこちらは勝つことができません。それで時間を無駄にされて、ものすごく疲れてしまいます。

だから「勝手に相手の気持ちを考えることで独り相撲をとっているのね」と、国技館の升席から相撲を眺めているつもりで、土俵に上がらないのがいちばんなのです。

でも「どうしてもLINEを気にする人にイライラしたり、心配になってしまうんですけど!」という場合は「何も感じていない」と、呟いてみると効果的です。

悩みすぎる人の感情は、LINEの既読や返信が遅いことで「相手はどう感じているんだろう?」と想像し、相手の気持ちなんてわからないのに「相手はこう感じているのに違いない」と決めつけてしまうことから始まります。

どうすれば不安や怒りから解放されるのか

もし、自分がLINEのメッセージを読む側だったら「既読に時間がかかる、かからない」は、あまり意識しないはず。相手から「なんで読んでくれないんですか?」と、責められるように言われたらイラっとして、初めて「面倒くさい」と感情が湧きます。

それまでは「何も感じていない」が正解なのです。何にも感じていない相手の気持ちを勝手に想像するから、まるで白いキャンバスの上に絵を描いていくように「いくらでも絵が描ける」ことになって、いろんな感情を勝手に想像してしまうのです。

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だから、相手の気持ちを「ああでもない、こうでもない」と想像しているときは、じつは「何も感じていない」ときなのです。

本来は「何も感じていない」のに、感情はミラーニューロンを通じて、相手の中に勝手に作られます。だから、LINEの既読をチェックして、不安でいっぱいになっている人のことも「何も感じていない」と思って見てみると「あ! この人、本当に何も感じていないかも!」という現実が見えてきます。

不安や怒りを感じているように演じているけど、本質は「何も感じていない」で静か。そんなふうに「何も感じていない」と思って、相手のことを見ていると、こちらの脳は心配や苛立ちから解放されます。すると、その心配や怒りから解放された状態を、相手の脳が真似するので「あれ? LINEの既読が気にならなくなったかも!」となるからおもしろいのです。

大嶋 信頼 心理カウンセラー 株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役

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おおしま のぶより / Nobuyori Oshima

米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。FAP療法(Free from Anxiety Program不安からの解放プログラム)を開発し、トラウマのみならず幅広い症例のカウンセリングを行っている。アルコール依存症専門病院、東京都精神医学総合研究所等で、依存症に関する対応を学ぶ。人間関係のしがらみから解放され自由に生きるための方法を追究し、多くの症例を治療している。カウンセリング歴31年、臨床経験のべ10万件以上。著書にベストセラー『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)のほか、『無意識さん、催眠を教えて』(光文社)など多数。

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