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なぜタクシーに?外国人運転手の興味深い素顔 資格取得だけでなく求められる能力も高い

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ワルインゲさんは現在、月11の隔日勤務だ。約4カ月の研修を経て昨年8月から乗車を始めたが、新型コロナウイルスの影響もあり売り上げは芳しくない。それでも渋谷、世田谷区を中心に営業を続けており、毎日が新鮮な発見だという好奇心が勝る。

道を覚えること、さまざまな客層への対応などやるべきことも多いが、総じてポジティブに捉えるというのも性格を表している。何より現場にたって驚いたのが、乗客の心遣いだった。

「必ず聞かれるのは『どこの国の人? 日本語しゃべれる?』ということですね。ただ、まだ仕事を始めて間もない、ということを伝えると、みなさん本当に親切にしてくれます。例えばナビを入れようとしても道を教えてくれますし、逆に英語でいろいろ話しかけられたりもしますね。

ときどき欧米人を乗せることもありますが、聞かれることは日本人と同じ(笑)。顔を見るなりびっくりされて、『アフリカ人は初めてみた。珍しいね』と。でも、日本人も欧米人も、大変な時期に異国で頑張っている、とチップをくれる方も結構います。アメリカ人は1万円をくれて、なにかの冗談かと驚いたくらいで……。たぶんこれだけタクシードライバーに優しい国は日本しかないと思います」

休みの日はだいたい海に出かけている

ずっとタクシーの仕事を続けていくかはまだ不透明だ。それでも、1年以内にはよりスムーズに業務をこなせるようになりたい、と今後の目標を話してくれた。

来日当初はホームシックにかかったというが、ケニアにはもう3年帰っていない。日本での生活に根を張ることで、母国を懐かしむ気持ちも小さくなっていった。

「日本に来て一番好きになったのはきれいな海なんですよ。特に何かするわけでもなく、海を見てボーッと過ごす時間が好きで。ケニアにも海はあるけど、ほとんど見たことがなかったので。今住んでいるところから葉山が近く、休みの日はだいたい海に出かけている。

だから都内で走っていて好きなのは有明なんです。道も広くて、すごい高層マンションがあって、海があって。私にとってはすごく東京の良さを感じられる場所です。嫌なことがあっても、海を見ると『また明日から頑張ろう』と思えるから不思議ですよね」

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