堀江貴文「学校がつらければ行かなくて大丈夫」 義務教育という凡庸なジェネラリスト量産装置
しかしグローバリズムが進み、スマホが普及したことで、教育の手段と選択は一気に多様化した。校則違反の髪型をしただけで、子どもに罰を与えるような大人に、勉強を教わる必要はどこにもない。
学校教育とは、何十年も惰性で海上を航行している、旧式の巨大タンカーのようなものだ。もはや自力走行できていないのだが、船体が大きすぎて、なかなか止まらないし方向も変えられない。力ずくで止めるとしたらコロナウイルスみたいな大波の現象しかないのだが、それはそれで多くの問題が起きてしまう。
はっきりしているのは、惰性で走るタンカーはいずれ座礁する。何も考えずにタンカーに乗っていた人たちは、振り落とされるのだ。
振り落とされた人は見捨てればいい、とは言わない。用意されていたタンカーはもうすぐ止まるのだから、みんなで生き方改革・働き方改革をしていこう! その一環として、僕はHIU(堀江貴文イノベーション大学校)やゼロ高(ゼロ高等学院)を、頑張って運営している。
いまの学校には、まともに教えられる先生がいないし、不登校の子も増えている。学ぶ場所は、子どもたちの好きなように選ぶべきだ。
スマホブロードバンド時代になって、価値ある情報は好きなだけつかめるし、行動できるチャンスは山ほどある。何にも、不安になることなんかない。「学校がつらければ、行かなくても大丈夫だ。君たちは、すごくいい時代を生きているんだよ」と、僕は子どもたちに伝えたい。
読んでいるのは圧倒的にマンガが多い
僕は子どもの頃から、読むことが好きだった。家にあった百科事典は、幼い頃に読了してしまった。知的好奇心が強いのもあったけれど、世間と自分との情報の壁を越えるには、昔は本を読むしかなかったのだ。
読書をしていれば、思考の筋肉は衰えない。思考の筋肉は、物事を深掘りして、本質を見きわめるには必要だ。スピード感が掛け合わされば、ビジネスでも実力を発揮できる。
読書は、何も活字だけの本には限らない。僕が読んでいるのは、圧倒的にマンガが多い。
「マンガばかり読んでいたらバカになる」なんて考えは、大昔のものだ。現在、第一線で活躍する知識人は、若い頃にマンガが大好きで、マンガの影響でその後の道を志したという人がとても多い。とくにサイエンスの分野では顕著だ。
米国で最も権威ある医学賞のラスカー賞を受賞した、京都大学教授の森和俊さんは『鉄腕アトム』のマンガ体験がきっかけで、研究者を志したという。この先は『鋼の錬金術師』を読みふけり、後にノーベル化学賞の受賞者となる人材も現れるだろう。
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