「過干渉な上司」からメンタルを守る3つの極意 在宅で評価が上がるマイクロマネジメント対策

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最初に見極めるべきことは、チームメンバー全員に対し、もれなくマイクロマネジメントをしているのか、ということです。もし、されていない、されていてもさほどではない人がいるならば、その人と同じ行動をすれば避けられるということ。報連相をはじめ、どんな上司対策をしているか聞いてみて、同じように実践するとよいでしょう。

全員に対し同じようにしているならば、対応は2通り考えられます。ひとつは部下同士で連携して対応すること。みんな同じように被害を受けているならば、水面下で話し合いをします。そして、メンバーの中で影響力の強い人から上司に意見具申してもらいます。ただ、この方法は意見された上司が態度を硬化させる可能性もあるため、次に述べる「もうひとつの方法」をやってみて、効果がなかった場合の最後の手段と考えましょう。

もうひとつの方法とは、上司の不安や心配を取り除くという方法です。というのも、上司がマイクロマネジメントに走ってしまうのは、その立場上ゆえの不安や心配ごとがあるからです。それが何なのかわかれば、対応は難しくありません。上司本人に「何が不安なのか?」と聞ければベストですが、なかなか気軽に聞けるものではないでしょうから、推測のヒントを挙げます。

上司の「不安のもと」だけ解消する

最終的に上司が気になるのは、「チームの成果、業績」です。一般的なのは、営業系ならば売り上げや粗利といった業績でしょう。開発系ならば新商品の企画や進捗状況、製造系なら不良やコスト、納期といった業績指標が達成できるのか、などが考えられます。

これらをヒントに「上司の不安のもとはこれだ!」ということを推定し、それに関することは、ささいなことでも、報告や相談をする、ほかのことは脇に置いておくということを試してみます。例えば、上司のいちばんの不安が「チームの業績」だと推測できるなら、チームの業績に影響が大きいものはこちらから途中経過もマメに報告する、影響がないものは報告しない、といった具合です。

それで問題がなければ、上司の不安のツボがわかったということ。そうすれば、必要最小限の報告や相談をするだけで、執拗に報告や相談を求めることから逃れられます。それどころか、これがきっかけで頼りになる部下として、評価が上昇するかもしれません。

さまざまな重圧がかかる上司にとって、部下から上がってくる適切な情報ほど、ありがたいものはないからです。これはマイクロマネジメント上司に限らず、どんな上司にとっても同じといえます。ここに、あなたの評価をアップさせるヒントがあるのです。

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