2019年10月、三菱ふそうの大型トラック「スーパーグレート」に搭載された日本初の自動化レベル2技術「アクティブ・ドライブ・アシスト」。当連載の「ダイムラートラックにみる自動運転の最新進化」(2020年2月6日)ではテストコースでの試乗レポートをお届けしていた。
今回はこのアクティブ・ドライブ・アシスト搭載車に公道(一般道路と高速道路)で試乗した。車両重量(1万1130kg)と積荷(7320kg)、そして乗員2名(130kg)を含めた車両総重量(GVW)は1万8580kgである。
まず、国土交通省が定める自動運転車両のレベルの呼称は以下の通りだ。
レベル2:アクセル・ブレーキ操作およびハンドル操作の両方が、部分的に自動化された状態。運転支援車
レベル3:特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。ただし、自動運行装置の作動中、自動運行装置が正常に作動しないおそれがある場合においては、運転操作を促す警報が発せられるので、適切に応答しなければならない。条件付自動運転車(限定領域)
レベル4:特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。自動運転車(限定領域)
レベル5:自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。完全自動運転車
前走車追従や車線中央維持が自動でできる
改めてレベル2に当たるアクティブ・ドライブ・アシストは次の3つの運転支援技術をまとめた総称である。
② 車線の中央を維持する「レーンキープ(LK)」機能
③ 車線からのはみ出しを抑える「車線逸脱抑制(LDP)」機能
このうちACC機能を三菱ふそうでは「プロキシミティ・コントロール・アシスト(PCA)」と呼んでいるが、本稿ではわかりやすくACC機能と標記する。
結論から述べると、公道におけるアクティブ・ドライブ・アシストの運転支援度合いはとても高かった。
なかでも高速道路と自動車専用道路での使用が許されているACC機能とLK機能の連動は、身体的・精神的な疲労が軽減され、筆者の実体験では半分程度にまで減少した。
ちなみに、一般道路での使用が認められない理由は乗用車の運転支援技術と同じで、飛び出してくる歩行者や自転車などにセンサーや車両が反応しきれない場合があるからだ。
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