富士フイルム、次の標的は「育毛」市場 ミドル女性の“薄毛の悩み"に応えられるか
あの富士フイルムホールディングスが今年9月、「育毛」市場に参入する。それもターゲットは女性だ。
主力製品の写真フィルムの研究開発で培った、コラーゲン、抗酸化、ナノテクノロジーという、3つのコア技術を横展開し、富士フイルムが化粧品市場に参入したのが2006年。2007年6月からは主軸ブランド「アスタリフト」を発売し、ミドルエイジ女性をターゲットとしたエイジングケア、美白などのスキンケア化粧品を展開している。
富士フイルムが9月に投入するのは、「アスタリフト スカルプフォーカス」シリーズ。頭皮用美容液、シャンプー、コンディショナーの3つだ。価格は頭皮用美容液が5700円(税抜価格)で、シャンプーやコンディショナーが2000円(同)となっている。
女性向けスカルプケアは3倍の伸び
調査会社の富士経済によると、2013年度の国内化粧品市場約2兆3000億円のうち、シャンプーやリンスなども含めたヘアケア・ヘアメイク関連は、全体の23%で約5300億円である。そのうち、今回参入するスカルプケア市場は、180億円弱となっている。
齋藤理佐子・ブランドマーケティンググループ長は、「女性向けスカルプケア市場は04年から300%の伸長を遂げており、化粧品全カテゴリーで最も伸びている。髪でもエイジングの悩みを持つ女性が増え、肌だけでなく髪も美しくありたいという、女性の意識の高まりが起きている」と、スカルプケア市場について見通す。
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