18日の米金融市場ではS&P500種株価指数が約1週間ぶりの安値を付け、米国債利回りは上昇した。借り入れコストの上昇により、バリュエーションを歴史的水準に押し上げてきた株高が失速するのではとの懸念が高まっている。
新規失業保険申請件数も4週間ぶりの高水準に
ハイテク銘柄が中心のナスダック100指数は3日続落。S&P500種は1月29日以来の大幅安となり、業種別指数ではエネルギーとコミュニケーション・サービスの下げが目立った。朝方発表された先週の米新規失業保険申請件数は、4週間ぶりの高水準に増加した。ウォルマートは従業員の給与や自動化などのテクノロジーに関連して追加支出を見込むと明らかにした後、株価が下落した。
S&P500種は前日比0.4%安の3913.97。ダウ工業株30種平均は119.68ドル(0.4%)安の31493.34ドル。ナスダック総合指数は0.7%低下。
ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.296%。日中は英国債下落を背景に、1.31%台に上昇する場面もあった。
ブリークリー・アドバイザリー・グループのピーター・ブックバー最高投資責任者(CIO)は、「この金利上昇が強気派の度胸とスタミナを試すのは間違いない」と指摘した。バリュエーションの伸長が目立っていたテスラなどのテクノロジー銘柄は、相場が調整入りした場合のリスクが最も大きいとみられている。