営業マンは社長になれるキャリアです--『トップ営業のフレームワーク』を書いた高城幸司氏に聞く
私は営業セミナーなどの活動を通して、毎日、たくさんの営業マンと話をしています。そんな中で、ときどき愕然とすることがあります。世の営業マンたちは、どうも営業という仕事を自らバカにしているようなのです。
営業は優秀な人がやる仕事ではない!? 冗談じゃない、営業ほど「考え抜く」仕事はない
「営業の仕事をどう思っている?」と尋ねると、だいたい次の2つの答えが返ってきます。
(1)会社にとってなければいけない仕事だが、優秀な人がやる仕事ではない。
(2)一時的にやる必要はあるが、将来的に管理職になるための通過点である。
新卒の就職活動をしている大学生に尋ねても、「営業が第一志望」であることはまずありません。
彼らが志望するのは、財務や経理、人事、総務、広報など、本社のバックオフィス系。あるいは、マーケティングや商品企画など営業部門の後方支援的な仕事です。いずれも知的なイメージで専門性が高いことが人気の要因です。
それに比べて、営業は知的でなく、どちらかというとブルーカラーに近いホワイトカラーのような仕事、というイメージを持っているようです。
高度な知識は必要ない。専門性が低い。長く続けたところでツブシの利くスキルは身につかない。自分が成長できない。だから、多くの営業マンは、今は仕方なく営業の仕事をやっているけれども、いずれは希望の職種に就きたい、と心の底で思っていることが分かってきました。
これは大きな誤解です。
かつてリクルートの営業マンとして6期連続トップの業績を取ったこともある私としては、非常に残念な認識であり、この誤解をどうしても解きたいと思いました。いえ、解かねばならないという使命感に駆られました。