面接会場に出かけていくときには、メンタルを整える儀式がある。リクルートスーツに服装を着替え、電車の中でホームページの情報を読み直して想定問答を復習し、入室前に深呼吸して心を落ち着かせる。
ところが、自室からアクセスするWeb面接では儀式がない。だらしない心理状態のままディスプレイ上に登場する学生が多く、面接官をうんざりさせている。
「顔だけアップで映している」(サービス・従業員規模301~1000人)
「通信環境が劣悪、カメラ写りへの意識が低い、うそっぽい」(商社・流通・301~1000人)
「対面より情報量が少ない分、しっかりとした受け答えやリアクションが低いと評価が悪くなる」(サービス・300人以下)
カンペはバレている
学生の未熟さを象徴するのがカンペだ。リアル面接でカンペを盗み見る学生はいないだろうが、自室から参加するWeb面接ではかなりいるようだ。パソコンの向こうの壁にカンペを貼っても「ばれない」と思うのだろう。だが、複数の面接官が不快感を示している。
「マニュアルを見ている」(情報・通信・301~1000人)
「自宅という事もあり、フランクになってしまう。カンペを見ている」(商社・流通・1001人以上)
また、リアル面接で目を合わせない行為はマイナス評価になる。キャリアセンターも「面接官の目を見るように」と指導しているはずだ。ところが、目を見て話せない学生はかなりいる。というよりも、Web面接ではカメラの位置がどこにあるかに大きく左右される。
ノートパソコンを使用している場合、カメラがモニターの上についていることが多く、モニターに映る面接官の目を見て話しているつもりが、相手にはやや下を向いて話しているように映ってしまう。
しかし、オンラインで目線を合わせないとカンペを見ていると疑われ、アウト判定される可能性がある。リアル面接以上にWeb面接では面接官の目を見るようにする(カメラレンズを見る)ことが大切だ。
「オンライン面接で目線が合わない学生はカンペを見ているものと認識し評価が下がる」(メーカー・301~1000人)
パソコンに近づき過ぎると、カメラに気をとられている間は面接官を見ることができず、両方に注意を払おうとすると目線が上下することになってしまう。パソコンに顔を近づけ過ぎず、カメラを見ていてもモニターの面接官の顔も無理なく確認できる距離感をつかむようにしたい。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら