みずほの一部株主が配当の決め方で動議 配当決定を取締役会へ変更することに反対相次ぐ

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佐藤康博社長に課せられた使命は重い(写真は13年8月。撮影:梅谷秀司)

これに対し株主から、「『株主総会の決議によらず』という文言を削るように」という動議が出されたほか、「株主総会の決議を得ないということになると、株主総会への参加意識がなくなってしまう」「個人株主から見れば納得できない」、などの意見が相次いだ。

みずほFG側は、「機動的に配当が行われるといったメリット等もあるものと考えております。株主の皆様は、毎年の株主総会で取締役を再任するか否かをご判断いただくことにより、引き続きコントロールを及ぼしていくことも可能でございます」といった内容の説明を繰り返し、理解を求めた。要は、取締役会で決める配当に納得できなければ、その取締役を再任しないことによって株主の意向を反映させることができるので理解してほしい、ということだ。

結局、この動議は否決され、みずほFGの提案どおりとなった。

反社問題でガバナンス強化求められる

そもそも、配当を取締役会だけで決められるようにするというのは、みずほFGが委員会設置会社へ移行することと関連している。反社問題でガバナンス強化を求められ、その対応として打ち出したのが委員会設置会社への移行だ。

委員会設置会社の取締役は任期が1年。任期1年であれば、配当は株主総会の決議がなくても、取締役会だけで決められるというのが、現在の会社法だ。だが委員会設置会社へ移行し、取締役の任期を1年としても、配当はやはり株主総会で決めるべきではないか、と考える人は少なくない。

定款で「配当は株主総会によらず」と定められてしまうと、株主は株主総会で配当に関する株主提案を行うことすら、原則としてできなくなってしまう。どうしても配当に関する株主提案を行おうとすると、配当は取締役会だけで決められるという定款を変更する提案もあわせて行わなければならない。

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