「本部を見なくていい」、みずほが現場を強化 みずほ銀行頭取、林信秀氏に聞く

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はやし・のぶひで 1980年富士銀行(現みずほ銀行)入行。2013年みずほフィナンシャルグループ副社長、みずほ銀行副頭取。14年4月から現職。

反社会的勢力への融資問題で、昨年に金融庁から2度の行政処分を受けたみずほ銀行。今年4月に就任した林信秀頭取に再生への取り組みを聞いた。

──今後の立て直しについてどう考えているのか。

問題の真因は、組織全体に縦割り意識のきらいがあったことだと考えている。今は、社員の主体性が発揮できるよう、現場力の強化に力を入れている。

──具体的に取り組み始めたことは。

営業店と個々の社員の目標体系を変える。これまでは、本部が営業店に対して細かな目標を設定し、営業店の自主性を失わせるような運営をしてきた。今後は営業店自らが、課題に対する取り組みや目標を作れるようにする。営業店の目標に応じて、個人の目標を定める。

こうした方針を出したのは4月になってからだ。今は、本部と営業店の間で、侃々諤々(かんかんがくがく)話し合っている。営業店が主導権を持って作った目標を成し遂げるということを、2014年度中にやっていきたい。

──頭取としてどのようなメッセージを社員に発しているのか。

主役は営業店だ。4月1日の人事も、それが見えるようにした。今までは50歳ぐらいになると銀行以外へ異動する人事が大半だった。しかし、実績を上げ、顧客から評価されている支店長は、50歳を過ぎて役員に登用されなくても、3店目、4店目の支店長になってもらうようにした。(今回の人事を通して)伝えたいのは、「もう本部なんか見なくていい。お客さんを見てくれ。そこで頑張った人はちゃんと評価するよ」ということだ。

──現場はしっかりしていた。そうでなかったのは経営ではないのか。

そう言われると立つ瀬がないが、役員陣も変わってきている。委員会設置会社へ移行し、社外取締役の目線が強まっている。従来の経営会議では、担当の役員が説明して、あとは頭取が総括しておしまいということが多かった。しかし、今ではいろんな人が手を挙げて、意見や質問が飛び交っている。

──16年春に予定していたシステム統合が9カ月後ろ倒しになった。複数のベンダーに発注していることが、調整の遅れを招いているのではないか。

まったく新しいシステムを、システムエンジニアの確保を含めて1社で担えるのかという課題があったので、複数社に依頼した。ただ、プロジェクトマネジメントオフィスを作り、各社の精鋭を集めて、システム統合に向けた全体の工程管理を行っている。複数社だから遅れているということはない。

(撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済2014年5月31日号

浪川 攻 金融ジャーナリスト

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なみかわ おさむ / Osamu Namikawa

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカー勤務を経て記者となる。金融専門誌、証券業界紙を経験し、1987年、株式会社きんざいに入社。『週刊金融財政事情』編集部でデスクを務める。1996年に退社後、金融分野を中心に取材・執筆。月刊誌『Voice』の編集・記者、1998年に東洋経済新報社と記者契約を結び、2016年にフリー。著書に『金融自壊――歴史は繰り返すのか』『前川春雄『奴雁』の哲学』(東洋経済新報社)、『銀行員は生き残れるのか』(悟空出版)などがある。

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福田 淳 東洋経済 記者

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ふくだ じゅん / Jun Fukuda

『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部などを経て編集局記者。

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