野副州旦・元富士通社長の記者会見詳報--富士通幹部に対して損害賠償請求および、50億円の株主代表訴訟
1点目は、私を解任した場が取締役会ではないことだ。取締役会こそがガバナンスの場であり、私に対して疑義があるならば取締役会で議論すべきだ。そうではなく密室の場で行われたことは、別の権力構造があるということになる。
2点目は、辞任の理由とされた調査資料の信用性だ。内容がまったく不可解だ。調査資料は辞任しなければならない証拠になっていない。確たる証拠もないのに社長が辞任に追い込まれることに危惧を感じている。
3点目は情報公開への懸念だ。3月6日の会社の資料では私が不適切なアドバイザとつきあわないよう注意を受けたとある(→参考)が、私が注意をされた事実はない。そもそもそのアドバイザは、相手方のアドバイザだ。
4点目は、なぜ私と顧問契約を続けたのか。排除を穏便に済ませ、情報隠蔽の意図が強く感じられる。私が反社会的な勢力とつきあっているのであれば、堂々と辞めさせればよいということだ。
一連の行動は、このような疑問を解消したいという思いによるものだ。その後も会社は私に対するさまざまな風評を社内外で振りまいていると聞いている。私自身大きく傷付いており、また、家族、親戚、友人、かつての部下なども傷付いたと思う。
また、私と少しでも関係があった社員に対して粛正人事が行われているとも聞く。独裁専制的なことが起こっていないだろうかと危惧している。
このような背景で今回の事態になったことを理解してほしい。
■質疑応答
--当初は病気辞任という説明だったが。それをどう聞いたか。
反社会的勢力との付き合いが明るみになれば上場廃止のおそれもあるという説明だった。解任となれば理由を明らかにする必要があり、病気理由を受け入れたのはあくまで会社のことを考えてのことだ。