野副州旦・元富士通社長の記者会見詳報--富士通幹部に対して損害賠償請求および、50億円の株主代表訴訟
昨年9月に突如、富士通社長を辞任した野副州旦(のぞえくにあき)氏は、4月7日夕、東京都内で、弁護士同席のもと、記者会見を行った。
日本を代表する名門企業を舞台に、元社長と会社とが全面対決をするという異例の展開となった今回の事件。
野副氏は、一連の経緯を説明するとともに、今回の件による、(1)野副氏個人の損害について、役員および幹部数名に対する損害賠償と名誉回復、(2)野副氏が決めていた子会社のニフティ売却が行われなかったことによる会社の損害について、役員2名に対する株主代表訴訟を行うこと、などを説明した。第三者による調査委員会を設け、事実を明らかにすることも求めた。
以下、野副氏の発言と質疑応答の要旨。
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こういう記者会見は生まれて初めてだ。2月26日に会社に手紙を出し、私自身はマスコミに出るのを避けてきたが、3月5日以降、いろいろな報道がなされるようになった。社会や、取引先、ステークホルダーに対してきっちり話したいと思い、会見することにした。
こういうことになっているが、自分を育ててもらった会社が心から好きで、富士通が良い会社、強い会社に発展して欲しいという思いの延長線上で、今回のようなことになった。
事件を首謀した幹部に対して法的措置をとるが、会社に対する訴訟は考えていない。私の名誉を回復するのが目的だ。
虚構をもとに密室で社長を解任すると言うようなことは二度と起こしてはならない。人権尊重、法令順守という富士通の行動規範に反した違法行為により、私を罠に陥れたとことが一連の事態であると理解している。
問題は4点に要約できる。