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名古屋発「フルーツ大福弁才天」驚きの誕生秘話 東京や大阪にも出店、2021年に50店舗の見通し

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  • 永谷 正樹 フードライター、フォトグラファー
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とはいえ、和菓子作り以前に包丁すらまともに握ったことがないズブの素人だった。レシピサイトを参考に、白玉粉と砂糖、水を混ぜて求肥を作ってみたものの、うまくいかない。そこで数百万円をかけて業務用の機械を購入した。大金を払うことで後戻りできなくしたのである。が、大福づくりは和菓子の職人を雇えば済むことではないか。

「もちろん、知り合いに和菓子の職人さんがいないか聞いてまわりました。が、見つからなかったんです。それと、実は和菓子があまり好きじゃないんですよ(笑)。甘すぎるのと、甘く炊いた豆がどうも苦手で。でも、昔、友達から手土産にもらったいちご大福はおいしいと思いました。和菓子の職人さんがいちご大福を作ると、どうしても力の入れどころが餅とあんになってしまう。目指したのは、フルーツをよりおいしく食べられるフルーツが主役の大福です」

餅粉と砂糖、水の配合を変えながら何度も試作を繰り返して、ようやく納得のいく求肥が完成した。白あんはおいしいと評判の複数の業者から取り寄せたものの中から、フルーツとの相性を考えて厳選した。

大福の中に入るフルーツは品質や産地を厳選している。薄皮と薄あんが味の決め手(写真:弁才天)

素人でも包める独自の包み方を編み出す

材料はそろったものの、本当に大変なのはここからだった。フルーツのおいしさを引き出す求肥と白あんの黄金律を算出せねばならないのである。また、それを確立したところで求肥と白あんをフルーツに包まねばならない。

「YouTubeで職人さんがいちご大福を包んでいる動画を参考に、ゴルフボールをフルーツに見立てて求肥で包む練習をしました。が、やはりこれもうまくいかない。そこで、職人さんの包み方に固執せず、素人でも包むことができる独自の方法を編み出しました。もしも、包み方を教えてくれる人がいたら、自分で考えることを放棄していたかもしれないし、独自性も生まれなかったかもしれない。今では逆に職人さんに出会わなくてよかったと思っています」

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