「実は深く眠れていない人」が日中感じるサイン 深い眠りを実現するために日常的にできること

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こうした加齢による影響に加えて、「現代型の生活習慣も、深い眠りを妨げている」と白濱氏。とくにスマホの影響は侮れないと指摘する。

「眠る前にスマホの強い光に触れると、体内時計が乱れて睡眠の質が下がる恐れがあります。また寝る前にスマホで新しい情報を見ることが、自律神経の交感神経を刺激し、眠れないきっかけを作る可能性もあるのです」

ちょっと天気予報を見るつもりでも、スマホを開けばさまざまな情報が目に飛び込んでくるもの。その結果、交感神経が優位になり、脳が緊張モードのままになってしまうのだ。

あなたのスマホとの付き合い方は、ぐっすり眠ることを妨げていないだろうか? 一度、見直してみよう。

そのほか、朝は決まった時間に起きて、日光を浴び、一時間以内に朝食をとることも大切。これによって体内時計が整い、質のよい眠りにつながる。朝食にはメラトニンの分泌を促す栄養素「トリプトファン」が含まれるみそ汁がお勧めだ。

また昼間はなるべく体を動かし、昼寝をするなら13時頃に15分ほどに。人間が昼間、最も眠たくなるのは14時から15時なので、昼寝はそこを避け、座ったまま寝るなどして眠りすぎを防ごう。

深い睡眠を取ることは認知症予防にもなる

そもそも「ぐっすり眠れる」とは、どのような状態を言うのだろうか。

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2つがあり、そのうちレム睡眠は浅い睡眠。体は休息しているが脳は覚醒に近い状態にある。一方ノンレム睡眠は深い睡眠。脳と体の両方が休息している状態だ。

「ノンレム睡眠は、眠りの深さによって3つのステージに分かれ、いちばん眠りが深く、脳がリラックスしている状態が、ステージ3の『深睡眠』です。ぐっすり眠れるというのは、この深睡眠がよくとれている状態といえます」と白濱氏。深睡眠の間には、体の機能を修復させたり、免疫力を高めたりする成長ホルモンが最も盛んに分泌されるため、深睡眠をしっかり取ることで、疲れが取れ、病気になりにくい体になるという。

「アルツハイマー病の原因となるアミロイドβタンパク質は、深睡眠の間に最も排泄が進むことがわかっています。アルツハイマー病の予防のためにも、ぐっすり眠ることが大切なのです」。しっかり睡眠を取ることで、高血圧や心疾患、脳卒中などのリスクを減らせる研究結果もあるという。

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