「多忙な上司」の機嫌を損ねず時間をもらうコツ 自分都合はNG、所要時間と要件を最初に伝える

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

もちろん、「5分だけ」は、あくまで上司に「時間はかかりません」と安心感を与えるための方便であって、必ず5分で終わらせなければいけないわけではありません。

当然、あなたは簡潔かつスピーディーに要点を述べる必要がありますが、往々にして上司は話を聞き始めると、自分が納得できるまで説明を続けさせようとするものです。つまり、上司が聞き始めてくれればこちらのもの。相手から止められるまでは、何分でも話し続けられます。「5分」と最初に伝えることで、相手が断りにくい状況をつくっているのです。

このように相手への声のかけ方にも配慮と工夫をするとよいでしょう。

上司の判断をもらえない限り、あなたの仕事は滞ってしまいます。その遅れは1~2日だけでなく、後々のスケジュールに影響を及ぼす場合もあるかもしれません。上手に声をかけて、うまく上司の時間を確保することを心がけましょう。

「エレベーター移動中」に要件を伝えられるか

上司が「5分ならいいよ」と応じたら、あなたは手短に要件を伝えなければなりません。こういうときは、報告の際に有効なフレームワークを使って、スピーディーに上司に要件を伝えることを目指しましょう。

報告の際に使えるフレームワークはいくつかありますが、最初に紹介するのは「エレベーター・テスト」(ブリーフィング)です。

エレベーター・テストとは、多忙な相手(役員や上司など)からエレベーターで移動する程度のわずかな時間で、重要な報告を行ったり、承認・判断を仰いだりするフレームワークです。

ただし、「エレベーターで移動する程度」しか時間はありません。超高層ビルのエレベーターでも、1階から最上階まで、せいぜい1分程度。分速200メートルの高速エレベーターであれば、ものの30秒もあれば最上階に着いてしまいます。

エレベーター・テストではそのわずかな時間で、相手に対して問題の概要やポイントを簡潔に伝えることが求められます。多くの人は、「30秒しかないのに、すべてを説明することは無理だ」「特別な伝達技法を学ばないと不可能」と思うことでしょう。

次ページ30秒は「15秒のテレビCM」2本分
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事