「逃げ恥」みくりも使った?人生の難問解く方法 難しい問題に対峙した時にまずすべきこと

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「仕事の仕方が悪いんじゃないの?」「もっと効率的にやる方法を考えなよ」といった表層的な(アドバイスになっていない)アドバイスをして終わっている方も多いように思えてなりません。知っていることとできることは、天地ほど違うのです。

私たちは難しい問題に直面したとき、どうしたらよいか困ります。ですが、それを解決するためにどうにか頭を動かし、その対象を分析しようと試みます。そんなときにあなたを助けてくれるかもしれない思考法が「分解」です。それは分析するという行為において、支柱と言っても過言ではないでしょう。

私の大好きな言葉をひとつご紹介します。

「難しい問題は小さく分けて考えなさい」

これはルネ・デカルトというフランス生まれの哲学者の言葉であり、デカルトは数学者としても大きな功績を残しています(このことからも、数学は難しい問題を解決するためのヒントを教えてくれる学問だと言えます)。人は悩んだとき、数学を使ってそれを解決しているのです。

『逃げ恥』みくりも分解脳の持ち主だった!?

最後に余談を。

2016年に放送されたテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)をご存知でしょうか。女優の新垣結衣さんが主演のコメディタッチのラブストーリーであり、一世を風靡したと言っても過言ではないほどの人気を得たドラマでした。

『数学的思考トレーニング』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

この物語の中で、新垣結衣さん演じる主人公の森山みくりは恋に悩み、自分の気持ちに向き合う局面に遭遇します。そして彼女は電話で最愛の男性にこう伝えます。

「わたし、自分の気持ちを因数分解してみたんです」

たまたまこのシーンを観ていた私は、中年男性にもかかわらず心がキュンとしてしまいました。ただしラブストーリーにではなく、この表現にです。

おそらくこの主人公は自分の心(気持ち)を分析したのでしょう。わからなかったものをはっきりさせるために。「分析する」の定義は、「問題解決を目的とし、考える対象についてはっきりさせること」です。そしてそれは、分解することです。

人は難しい問題に直面したとき、数学を使って解決します。本稿の内容をたった1行で表現したこのセリフに、私は一人感動していました。あなたも、この森山みくりと同じことをしてみませんか。

深沢 真太郎 BMコンサルティング代表取締役、ビジネス数学教育家

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ふかさわ しんたろう / Shintaro Fukasawa

一般社団法人日本ビジネス数学協会代表理事。ビジネス数学を提唱する人材教育のプロフェショナル。公益財団法人日本数学検定協会主催「ビジネス数学検定」1級(AAA)は日本最上位。これまでに指導した人数は、延べ7000人。「ビジネス数学」の第一人者として確固たる地位を築く。企業研修のほか学生やプロスポーツ選手などの教育研修にも登壇。数学的な人材の育成に力を入れている。著書に『「仕事」に使える数学』(ダイヤモンド社)、『数学女子智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)など。2018年には小説家としてデビュー作『論理ガール』(実務教育出版)を上梓。

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