抽選倍率13.7倍「東京駅前の公立小学校」の実態 八重洲・京橋地区はオフィス街で子供も少ない

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新校舎の延べ床面積は、旧校舎の約1.7倍となる約7600平方メートル。今後は各学年1学級から2学級に増えるという。

「雨天時も子どもたちが体を動かせるように、校庭となる屋上に開閉式屋根を取り付けました。オフィス街ながらも教育環境を整えています」(区の担当者)

保護者を引きつける先進的な理数教育

なぜここまで人気なのか。東京駅の目の前という超一等地の立地だけではない。タワマンに住む保護者を引きつけるのは、その特色ある教育内容だ。

城東小は、2014年から中央区の「理数教育パイロット校」に指定されている。年間35時間のサイエンスタイムが設けられ、早稲田大学理工系学部の実験教室やキャンパスツアーがあるほか、6年生になると、集大成として課題研究を行い、プレゼンテーションソフトを使って発表するという。

「中央区は中学受験する層が3~4割と厚いこともあり、教育に関心の高いご家庭から問い合わせをいただいているようです」(同)

高級外資系ホテルと同じ高層ビルに入る校舎に、スクールバスで通い、先進的な理数教育が受けられる――。まるで私立小並みの豊かさだが、区の担当者は、「特認校といってもあくまで公立小です。保護者の方には事前に学校説明会に参加し、学校の教育方針をご理解いただいたうえで申し込んでもらっています」と釘をさす。

前述のとおり、中央区には城東小を含む5校の特認校がある。2021年度入学申し込み状況(当選予定数/申込数)と倍率は以下のとおり。

城東(12/164)=13.7倍
常盤(37/111) =3.0倍
阪本(8/70) =8.8倍
泰明(12/50)=4.2倍
京橋築地(4/22)=5.5倍
次ページいずれの小学校も教育内容に特色がある
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