レヴォーグがフィットとヤリスに競り勝った訳 日本カー・オブ・ザ・イヤー20-21選出の裏側

✎ 1〜 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 19 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

このモデルの中から、自動車メディアを中心に構成された実行委員会が選任した60名の選考委員が第一次審査として10台のモデル(10ベストカー)を選出。この10ベストカーの中から最終選考が行われ、最も高い点数を獲得したモデルがイヤーカーとなる。ちなみに10ベストカーは一時審査を突破……ではなく、これはこれで立派な章典である。

筆者は2016年から先行委員を務めている。元自動車メーカーのエンジニアとしてニューモデルの“産みの苦しみ”を知っているからこそ、すべてのモデルに満点(10点)を入れたいが、採点にはルールがある。

1・選考委員の持ち点は25点
2・最も高く評価した1台に“必ず”10点を入れる
3・残りの15点を4台に配点(ただし9点以下)

その最終結果がこちらである。例年は自動車メーカー担当者/実行員/選考委員が一堂に会して、独特な緊張感が漂う中で一人ひとり点数を読み上げて開票が行われていたが、今年はオンラインでのライブ配信となった。一般の人も気軽に視聴できたこと(最大で約3000人)や選考委員の選考理由の映像化などなど、このやり方は今後もありなのかな……と感じた。ただ、開票は例年だとランダムなので接戦時にならないようにドキドキしたものだが、今年はアイウエオ順だったので、いつもよりは緊張は少なかった。

次点はフィット、3位にヤリスシリーズ

1・スバル レヴォーグ 437点
2・ホンダ フィット 320点
3・トヨタ ヤリス/ヤリスクロス/GRヤリス 300点
4・プジョー208/e-208 141点
5・ランドローバー ディフェンダー 105点
6・アウディe-tron Sportback 65点
7・マツダMX-30 63点
8・アルピナ BMW ALPINA B3 25点
9・BMW 2シリーズグランクーペ
10・ニッサン キックス 20点

ちなみに各々の配点に加えて10点を入れたモデルの選考理由がCOTYのウェブサイトに掲載済みだ。選考委員は60人いるので評価ポイントは異なるので、その辺りも含めて目を通していただけると幸いである。

今年はかなり早い段階からトヨタ自動車「ヤリス」シリーズvsスバル「レヴォーグ」vsホンダ「フィット」の「三つ巴の戦い」になるといわれていたが、ふたを開けてみるとレヴォーグの圧勝で終わった。開票結果を見てみると10点を入れた選考委員は60人の中で25名、1点も入れなかった選考委員は3名と昨年のイヤーカーだった「RAV4」と同じように多くの選考委員が「いいクルマである」と判断したのだ。

次ページヤリスはシリーズでのエントリーで評価しづらかったか
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事