EV輸出めぐる中国とEUの交渉が進展、「価格コミットメント」制度を導入。価格下限順守で反補助金関税減免か、欧州委の運用方針はまだ見えず

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中国製EVの対EU輸出を巡る交渉で双方は合意に近づきつつあるが、EU側の審査基準についてはまだ不透明な部分が多い(イメージ画像:quatrox/PIXTA)

中国製EV(電気自動車)に対する反補助金関税を巡って協議を続けてきたEU(欧州連合)と中国政府との交渉が大きく進展した。

EUの執行機関である欧州委員会は1月12日(ヨーロッパ時間)、「価格コミットメント申請の提出に関するガイダンス」を公表した。この文書は、中国メーカーがEU向けにEVを輸出する際の指針を示している。この指針に従ってEVを輸出する場合、EUの反補助金関税の減免措置を受けられる可能性がある。

「価格コミットメント申請」はEU域内ではここで提示した価格より安値で販売しないことを約束することで優遇措置の適用を申請するもので、EVを輸出する中国メーカーは単独または共同で欧州委に提出することを求められる。複数メーカーが共同申請する場合でも、各メーカーの個別事情を反映した価格設定を示す必要がある。

数量上限や域内投資も考慮

企業が提出するコミットメント案には、製品の最低販売価格のほかに年間販売数量の上限を盛り込むこともできる。また、EU域内でのEVおよび関連産業への投資計画も評価対象として考慮される。

ガイダンスは、企業がコミットメント案を提出する際の留意点やリスクも列挙している。たとえばコミットメントに基づく最低販売価格の設定によりEVの販売が落ち込んだ場合、その利益減を、別の車種の販売利益で補うと「相殺的補償」と認定され、欧州委から承認を受けられない恐れがある。

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