中国商務省は11月4日、中国製EV(電気自動車)に追加関税を課す措置を欧州連合(EU)が正式決定したことに関して、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。
「EUは、加盟国の政府、関連業界、市民など多数の関係者から反対の声が上がったにもかかわらず、中国製EVに対して高率の補助金相殺関税を課す決定を下した。EV産業の発展と利益を擁護するとともに、世界のグリーントランスフォーメーション(GX)を後押しするため、中国は(WTOへの)提訴を決めた」。商務省は声明の中でそう述べた。
「貿易救済措置の乱用」
EUの追加関税措置は、事実認識と法的根拠の両面で妥当性を欠くというのが中国側の見解だ。
「貿易救済措置の乱用であり、反補助金に名を借りた保護貿易主義的な行為だ。WTOのルールに違反している」。商務省はそう率直に批判した。
中国製EVに対する追加関税の導入を欧州委員会(訳注:EUの政策執行機関)が正式決定したのは10月29日のことだ。これを受け、EUは翌30日から適用を開始した。この措置は今後5年間継続される。
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