「夜泣き90秒放置」で乳児がよく寝る驚きの訓練 開始から1カ月で7時間連続で眠るようになる

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このプログラムの手順はとてもシンプルです。大変なのは、最初の2〜3日です。数分泣かせっぱなしにしても、赤ちゃんは大丈夫だということを忘れないでください。

とくにママが母乳で育児をしている場合は、パートナー(またはほかの家族)が夜泣きの対応をすることをおすすめします。パパ(パートナー)があやしに来れば、赤ちゃんはおっぱいを欲しがらずにすみます。パートナーがしぶる場合は、「2〜3日のあいだだから」と説得してみてください。

たしかに母乳には赤ちゃんを落ち着かせる効果があります。NICU(新生児集中治療室)では、早産児が検査や処置をいやがるときには、母乳の匂いをかがせることもあるほどですが、それだけに赤ちゃんの母乳への執着も強いのです。

夜泣きが始まったら90秒は我慢する

赤ちゃんの寝る力を引き出す睡眠トレーニングは以下の4ステップです。

<赤ちゃんの寝る力を引き出す睡眠トレーニング>
①自分との約束事を決め、計画を立てます。決めることは、次のふたつです。
・何時間たったら、次の授乳をするか。
次の授乳までの間隔は、これまで赤ちゃんがいちばん長く眠りつづけた時間より1時間短くします。
・夜泣きがはじまったら、何秒間泣かせっぱなしにするか。
できれば90秒はがまんしましょう。研究によれば、60〜90秒待ってからあやしに行くことで、夜の睡眠が大きく改善します。それほど長い時間ではないにもかかわらず、赤ちゃんはひとりで落ち着くことを学習するのです。もうすこし長く待てるなら、2〜5分ほど待つと、さらに効果は高まります。
②さあ、トレーニングをスタートしましょう。赤ちゃんを寝かしつけたあと、次の授乳時間が来る前に夜泣きが始まったら、①で決めた泣かせっぱなしにする時間を待ちます。ここでいう「夜泣き」は、しっかり泣いている状態を指します。ちょっとしたぐずりは、がまんする時間のカウントには含めません。
③決めた時間がたっても赤ちゃんが泣きつづけていたら、様子を見に行きます。様子を見るのは1〜2分だけです。「シーっ」と言ったり、さすったりして、赤ちゃんがひとりでないこと、ママ・パパがちゃんとそばにいることを伝えます。できるだけ、予定外の授乳や抱っこであやすことはしません。
④赤ちゃんのそばから離れます。それでも泣きやまないようなら、また決めた時間(またはもっと長く)待ってから様子を見に行きます。これをくりかえします。

ふつうは、これを3~4回くりかえし、45分ほどたつと、赤ちゃんはまた眠りはじめます。トレーニングをはじめた初日か、翌日くらいまでは、もっと長くかかるかもしれません。

次の授乳時間が来るまでにまた泣きはじめたら、もう一度眠るまで、②〜④をくりかえします。次の授乳時間が来たら、赤ちゃんが起きるのを待って、また90秒ほど泣いたままにしてから、授乳してください。

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