タワーマンションの定義を20階建て以上とすることもあるが、以前、川崎市に「現在、武蔵小杉に何本のタワーマンションがあるのかを」問い合わせた際、ここ武蔵小杉でのタワマンの定義は高さ100メートル(25階前後)以上としているとのことだった。タワーの定義も高水準というところに、タワマンの本場らしさを感じたものだ。
法政通りから府中街道を横断し、駅に向かって北上する道は、この辺りで最も人通りが多い。道沿いには地元スーパー「大野屋」や再開発前からあったというイトーヨーカドーの店舗もある。
東急線西側には、2013年に東急スクエア、今年オープンしたコスギ・サード・アヴェニュー、線路東側には2014年に“ららテラス”、GRAND TREE(グランツリー)といったショッピングモールがあり、そのテナントにはすべて大型スーパーや食品売り場が入居している。
それ以外にもフーディアム、マルエツなどが出店しているので、この街でのスーパーマーケットの競争は熾烈を極めている。これらスーパーやモールの進出で、地元商店街が寂れてしまったという事情もあったのではないか。
また、武蔵小杉では再開発を機に、新旧住民の分断がコミュニティーやまちづくりにおける問題となっているというテレビ報道も見たことがある。
昨年10月、台風19号で甚大な被害を受けたエリア
この東急線路の西側は「武蔵小杉のレトロエリアか」と思いながら街を探検していると、こちら側にも結局計5本のタワーマンションがあることを確認した。それらはすべて南武線線路の両側にあり、都市計画によってタワマンが建設できるエリアが定められているようだ。
さらに今後、その地域の北側にあたる日本医大病院の再開発で2本のタワーマンションができる予定もある。
武蔵小杉というと、昨年10月の台風19号で、あるタワーマンションの設備室が浸水し停電、断水。エレベーターが動かず、夜間は真っ暗、自宅トイレも使用できなくなり、多くの住民が一時的にホテルなどでの避難生活を送ったことが報じられた。グランツリーや“ららテラス”などのある駅前広場やJR横須賀線駅も冠水し、その被害も甚大だった。
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